Build 15014の変更点
2017年1月19日にリリースされた「Build 15014」の「WSL」に関する変更点です。リリースノート
変更点の詳細は、リリースノートを参照してください。機能の追加や改善
「Build 15014」で行われた機能の追加や改善です。リリースノートに記述されていない機能の改善も行われています。
1.NT例外の基本的な変換のサポート
NT例外からシグナルへ変換する基本的な機能がサポートされました。これにより改善する問題は、以下を参照してください。
2./proc/sys/kernel/semのサポート
「/proc/sys/kernel/sem」がサポートされました。3.ソケットオプションのサポート改善
以下のソケットオプションがサポートされました。- IP_RECVTTL
- IPV6_RECVHOPLIMIT
不具合の修正
「Build 15014」で行われた機能の追加や改善です。リリースノートに記述されていない不具合の修正も行われています。
1.Ctrl+Cの不具合修正
既知の問題であった「Ctrl+C」キーが動作しない問題が修正されました。2.htopとps auxwの不具合修正
htop及びps auxw実行時、リソース情報が正しく表示されるように修正されました。これにより改善する問題は、以下を参照してください。
3.fallocateの戻り値修正
「fallocate」実行時、ディスクスペースが足りない時に「EINVAL」を返していましたが、「ENOSPC」を返すように修正されました。これにより改善する問題は、以下を参照してください。
4.nslookupエラーの修正
ソケットオプションに「IP_RECVTOS」と「IPV6_RECVTCLASS 」を指定した時に、「nslookup」がエラーになる問題が修正されました。これにより改善する問題は、以下を参照してください。
システムコール
「Build 15014」で行われたシステムコールに関する変更です。以下のシステムコールが新たにサポートされました。
- semop
- semtimedop
すべてのパラメーターとの組み合わせが現時点でサポートされているとは限りません。
システムコールの実装状況
システムコールの実装状況は、以下のようになっています。- 全システムコール数:384
- 実装済みシステムコール数:235
- スタブ実装のシステムコール数:22
- 未実装のシステムコール数:127
詳細は、以下を参照してください。
Linux Test Projectのテスト結果
「Linux Test Project(LTP)」は、「Linux Kernel」やカーネルに関連した機能の信頼性、頑健性、安定性のテストを行うテストスイートを開発しているプロジェクトです。「WSL」は「Linux Kernel」相当の機能を提供するソフトウェアであり、「Linux Test Project」で「WSL」のテストを行った結果が公開されています。
- テストに合格した項目数:709(前回:709)
- テストに失敗した項目数:255(前回:255)