Build 16251のWSLに関する変更点
2017年7月27日にリリースされた「Build 16251」の「WSL」に関する変更点の紹介です。リリースノート
変更点の詳細は、リリースノートを参照してください。機能の改善や変更
「Build 16251」で行われた機能の改善や変更です。1.WSLからβがとれる
今まで「WSL」はβ版として提供されてきました。「WSL」登場から約1年5ヶ月近くが経ち、ついに「WSL」からβがとれました。
2.ptraceのサポート改善
ptraceに以下のサポートが追加されました。- PTRACE_O_TRACEEXIT
- PTRACE_GETFPREGS
- PTRACE_GETREGSET(with NT_FPREGSET)
これにより改善する問題は、以下を参照してください。
不具合の修正
「Build 16251」で行われた不具合の修正です。1.UID/GIDに関する不具合の修正
バイナリー実行時、保存UID(set-user-ID)及び保存GID(set-group-ID)の初期化を正しく行うように修正されました。これにより改善する問題は、以下を参照してください。
- sudo doesn't work when "-u" flag is assigned
- setresuid() Operation not permitted when performing a sudo -iu
- Default Saved GID seems to always match utmp group, and confuses GTK's setuid safety check
2.ptraceが無視されたシグナルで停止する問題の修正
ptraceが無視されたシグナルで停止する問題が修正されました。Linux Test Projectのテスト結果
「Linux Test Project(LTP)」は、「Linux Kernel」やカーネルに関連した機能の信頼性、頑健性、安定性のテストを行うテストスイートを開発しているプロジェクトです。「WSL」は「Linux Kernel」相当の機能を提供するソフトウェアであり、「Linux Test Project」で「WSL」のテストを行った結果が公開されています。
- テストに合格した項目数:768(前回:737)
- テストに失敗した項目数:244(前回:255)
- テストをスキップした項目数:96
テスト結果は、以下を参照してください。