新しいRyzen 7ではセグメンテーション違反ha起きない
初期の「Ryzen CPU」において、高負荷な状況でセグメンテーション違反が発生する問題がありました。「Phoronix」では新しい「Ryzen 7」CPUを受け取り高負荷な状況でテストを行っていますが、現状以前のようにセグメンテーション違反は発生していないとのことです。
この問題は、多くのLinuxコンパイルタスクを並列で動作させるような特定の状況でのみ発生する問題です。
ハードウェアに多大な負荷をかけない限り、多くのソフトウェアは期待通り動作します。
AMDはこの問題が「AMD EPYC」や「AMD Ryzen Threadripper」には波及しないことを確認しており、「Phoronix」では後日これらのCPUでテストを行うとのことです。
初期の「Ryzen CPU」を利用しておりこの問題に遭遇しているユーザーは、RMAを通じて対応してもらうことが可能です。
Ryzen 7 1800Xでテスト
以前セグメンテーション違反が発生していたハードウェアに、AMDから受け取った新しい「Ryzen 7 1800X」をセットし、テストが行われました。このシステムは以前の環境から変更されておらず、マザーボードや空冷システム、及びBIOS/UEFIの設定、Linuxのインストール方法等は以前の環境と同じです。
問題は発生していない
午後から夜にかけてずっと「ryzen-test/kill-ryzen.sh」スクリプトによるテストが行われていますが、現状セグメンテーション違反は発生せず、他の問題も起きていないとのことです。以前のCPUで容易にセグメンテーション違反が起きていたことを考慮すれば、もはやこの問題は存在せず、また同じシステムで問題が起きていないため、この問題はCPUの問題であると確信しているとのことです。
またこのままテストを夜通し続行するとのことです。
原因の詳細は不明
AMDはこの問題に関し、公に詳細な説明を行っておらず根本的な原因は不明です。製造年週が2017年第25週よりの前のCPUで発生か?
フォーラムに報告された内容から、製造年週が2017年第25週よりの前のCPUで発生するようです。あくまでユーザーの報告内容から状況を推測している点は留意が必要です。
また2017年第25週は、2017年6月中旬ごろになります。
製造年週はCPUの表面に印刷されている「UA」の値から識別できます。
最初の2桁が年を表し、後ろの2桁が週を表します。
例えば「UA 1705」は、2017年の第5週に製造されたことを意味します。
セグメンテーション違反の発生を確認した「Ryzen 7 1800X(レビューサンプル品)」は、2017年第5週(UA 1705)であり、問題が発生していない新しい「Ryzen 7 1800X」は、2017年第30週(UA 1730)であるとのことです。