AMD Ryzen Threadripper 1950Xのベンチマーク比較
「Phoronix」にて、「AMD Ryzen Threadripper 1950X」のベンチマーク比較が行われました。と、その前に
先ほど紹介したセグメンテーション違反のテストですが、その後夜通しテストを行っても何の問題も起きなかったとのことです。AMD Ryzen Threadripper 1950X
「AMD Ryzen Threadripper 1950X」は16の物理コアを持ち、SMTにより32スレッドを提供します。ベースクロック周波数は3.4GHzであり、最大4.0GHzで動作します。
詳細なスペックは、以下を参照してください。
テスト環境
以下の環境でテストが行われました。- AMD Ryzen Threadripper 1950X
- Gigabyte Aorus Gaming 7 X399
- DDR4-3200 8GiB * 4(32GiB)
- Ubuntu 17.04(Linux kernel 4.10)
テスト環境の詳細は、上記リンク先を参照してください。
また今回行われたベンチマークの作成は、一部の項目に限られています。
後日完全なレビューが行われる予定です。
セグメンテーション違反は起きなかった
「AMD Ryzen Threadripper 1950X」でkill-ryzenによる負荷テストを夜通し行ったが、セグメンテーション違反及びその他も問題も発生しなかったとのことです。また現状は、Linuxで使用上の問題も起きていないとのことです。
ただし他の「Ryzen CPU」でも同様に、CPUコアの温度を監視するサーマルドライバーがLinuxで利用できません。
このドライバーは、うまくいけば近い将来利用できるようになるでしょう。
それまでオーバークロックを避け、十分な冷却環境で利用したほうが良いでしょう。
ベンチマーク比較
ベンチマークの比較結果です。マルチスレッドのテスト
「OpenMP」等マルチスレッドを活用した負荷の高いベンチマークでは、すべての項目において「Core i9 7900X(10コア20スレッド/3.3GHz/最大4.3GHz)」を超える結果を出しています。- Parboil v2.5
- Rodinia v2.4
- NAS Parallel Benchmarks v3.3
1.06倍から最大で1.45倍の差が出ています。
並列処理やAVX
一方並列処理やAVXの最適化に多く依存した以下のベンチマークでは、僅差もしくは最大1.45倍ほど、「Core i9 7900X」の方が良い結果を出しています。- NAS Parallel Benchmarks v3.3
- NAS Parallel Benchmarks v3.3
Blowfishのテスト
「John The Ripper v1.8.0」によるBlowfishのテストでは、「Threadripper 1950X」が1.17倍ほど良い結果を出しています。Linux kernelのビルドにかかる時間
「Linux kernel」のビルドにかかる時間は約36秒だとのことです。The @AMDRyzen #Threadripper 1950X managing a #Linux kernel build in about 36 seconds, not bad! pic.twitter.com/vQJwZKpakJ— Phoronix (@phoronix) 2017年8月24日