Linux kernelの脆弱性
2018年1月22日、機密情報漏洩の脆弱性に対応した「Linux kernel」がリリースされました。Ubuntu Security Notice
Ubuntu Security Notice |
CVE | 影響を受ける バージョン |
---|---|---|
USN-3540-1 USN-3540-2 |
CVE-2017-5715 CVE-2017-5753 CVE-2017-5754 |
Ubuntu 16.04 LTS Ubuntu 14.04 LTS(HWE) |
USN-3541-1 USN-3541-2 |
CVE-2017-5715 CVE-2017-5753 CVE-2017-5754 |
Ubuntu 17.10 Ubuntu 16.04 LTS(HWE) |
USN-3542-1 USN-3542-2 |
CVE-2017-5715 CVE-2017-5753 |
Ubuntu 14.04 LTS Ubuntu 12.04 LTS(HWE) |
Ubuntu Security Notice一覧
- USN-3540-1: Linux kernel vulnerabilities
- USN-3540-2: Linux kernel (Xenial HWE) vulnerabilities
- USN-3541-1: Linux kernel vulnerabilities
- USN-3541-2: Linux kernel (HWE) vulnerabilities
- USN-3542-1: Linux kernel vulnerabilities
- USN-3542-2: Linux kernel (Trusty HWE) vulnerabilities
Meltdown/Spectreの対応
本アップデートは、アーキテクチャーごとに含まれるアップデート内容が異なります。OS | アーキテクチャー | CVE |
---|---|---|
Ubuntu 17.10 Ubuntu 16.04 Ubuntu 16.04(HWE) Ubuntu 14.04(HWE) |
i386 | CVE-2017-5753 |
Ubuntu 17.10 Ubuntu 16.04 Ubuntu 16.04(HWE) Ubuntu 14.04(HWE) |
amd64 ppc64el s390x |
CVE-2017-5715 CVE-2017-5753 |
Ubuntu 17.10 Ubuntu 16.04 Ubuntu 16.04(HWE) Ubuntu 14.04(HWE) |
ppc64el | CVE-2017-5754 |
Ubuntu 14.04 Ubuntu 12.04(HWE) |
i386 | CVE-2017-5753 |
Ubuntu 14.04 Ubuntu 12.04(HWE) |
amd64 | CVE-2017-5715 CVE-2017-5753 |
「CVE-2017-5754」は「Meltdown」に対応した脆弱性であり、「CVE-2017-5715」及び「CVE-2017-5753」は「Spectre」に対応した脆弱性です。
CVE-2017-5715(Spectre Variant 2)の対応について
「CVE-2017-5715(Spectre Variant 2)」の影響を完全に軽減するには、この脆弱性に対応したCPUのマイクロコードやファームウェアのアップデートが必要になります。また仮想環境では、ハイパーバイザーにアップデートが必要になります。
「i386」及び「amd64」アーキテクチャーでは、 「Linux kernel」による影響の軽減を有効にするには、「IBRS」と「IBPB」機能が必要になります。
「Ubuntu」では「Intel」や「AMD」と連携し、「IBRS」と「IBPB」機能を実装したマイクロコードのアップデートのリリースに向けて作業を行っています。
もしそれ以外のベンダーのCPUを利用している場合、ファームウェアのアップデートに関しサポートに連絡を取ってください。
QEMU
「Ubuntu」はアップストリームの「QEMU」と連携し、セルフホスティング型の仮想環境を利用しているユーザー向けに脆弱性に対応したアップデートを将来リリースする予定です。クラウド環境
クラウド環境を利用しているユーザーは、クラウドプロバイダーのサポートに連絡を取り、新しいCPUの機能が仮想マシンに公開されているか確認してください。他のMeltdown及びSpectreの対応状況
他の「Meltdown」及び「Spectre」に関する対応状況は、以下を参照してください。また「Ubuntu」の対応状況を追跡するには、以下を参照してください。
サポートが終了したUbuntuの利用は危険
サポートが終了した「Ubuntu」にセキュリティーアップデートは提供されません。サポートが終了した「Ubuntu」は利用しないでください。
すぐにアップデートを
上記の問題に対応した「Linux kernel」がリリースされています。「ソフトウェアの更新」を起動して、「Linux kernel」のアップデートを行ってください。
忘れずにPCの再起動を
アップデートが完了したら、忘れずにPCを再起動しましょう。アップデートしただけではアップデートが反映されないため、注意してください。