VirtualBox 5.2.8がリリースされました
2018年2月27日に「VirtualBox 5.2.8」がリリースされました。リリース情報
今回のリリースはメンテナンスリリースなので、不具合の修正が主な変更点になります。- 変更点:Changelog for VirtualBox 5.2
- ダウンロード:Download VirtualBox
- マニュアル:Documentation
いくつか変更点をピックアップします。
1.CPU機能がゲストOSで利用可能に
以下のCPU機能がゲストOSで利用可能になりました。- FSGSBASE
- PCID
- INVPCID
2.仮想マシンごとに録音ソースの区別が可能に
複数の仮想マシンが動作している時に、ホスト上のPulseAudioミキサーで録音ソースの区別が可能にになりました。3.ビデオキャプチャー機能の改善
ビデオキャプチャー機能では、ファイルシークの動作改善や、Firefoxなど特定のプレーヤーで発生する再生に関する不具合が修正されました。4.Linux 4.15のサポート改善
以下の問題が修正され、Linux 4.15のサポートが改善されました。- guest additions do not build with 4.15 kernel
- VirtualBox-5.2-5.2.2_119230_fedora26-1.x86_64 config fails
- GuestAddition build fails on linux
5.LinuxゲストOS利用時、画面がブラックアウトする問題の修正
3Dアクセラレーションを有効にした仮想マシンでLinuxゲストOSを利用している時、画面がブラックアウトする問題が修正されました。6.その他の修正
他にも以下の修正が行われました。- EMM386 does not automatically detect the available UMB regions
- Set identifyable WM_CLASS to virtual machine windows
- seamless mode fails in Version 5.2.1 r119176 (Qt5.6.1)
- Serial device data not transmitted to Win XP guest
- Windows XP - bridged network issue
- VB Bridget Networking Driver Miniport (PPPoE, PPTP): start of this device is impossible. (Code 10)
- Incorrect function with maven-assembly-plugin
- HTTPSによるダウンロードに切り替え
- 仮想マシンの作成ウィザードがクラッシュする問題の修正
- HiDPI環境で仮想マシンのウィンドウの移動やリサイズに関する不具合の修正
- DirectSoundバックエンドに関する様々な修正
- Windowsゲストのサラウンド設定に関する動作改善
- HDAエミュレーションの動作改善
- AHCIに接続されたDVD/CDドライブで、ある特定のINQUIRYデータが上書きされる問題の修正
- Amazon EC2の仮想マシンのエクスポートで生成されたVMDKイメージの処理の修正
- e1000のPXEブートに関する問題の修正
- バスマスタリングを有効にできない古いゲストOSで、Virtio PCIデバイスに関する問題の回避策を追加
- Linuxの共有フォルダーでsetuidとsetgidを行わないようになりました。
VirtualBoxのアップデート
VirtualBoxのリポジトリーを利用している人は、「ソフトウェアの更新」から「VirtualBox 5.2.8」にアップデートできます。注意
「VirtualBox」をアップデートする時は、必ず事前に「VirtualBox」が起動していないか確認してください。「VirtualBox」が起動している状態でアップデートを行うと、アップデートに失敗します。
VirtualBox拡張パックのインストール
「VirtualBox」アップデート後に「VirtualBox」を起動すると、VirtualBox拡張パックのインストールが促されます。VirtualBox拡張パックをインストールすると、USB 3.0ホストコントローラーの利用など、VirtualBoxで利用できる機能が増えます。
画面の案内に従い、VirtualBox拡張パックをインストールしておきます。
ライセンス画面は一番下までスクロールしないと(ライセンスを読まないと)、次の画面に移れません。
パスワードの入力が表示されたら、現在ログインしているユーザーのパスワードを入力してください。
VirtualBox拡張パックのインストールが促されない時は
VirtualBox拡張パックのインストールが促されない時は、「ファイル」メニューを開き「アップデートを確認」をクリックしてください。自分でVirtualBox拡張パックをインストールする場合、「VirtualBox 5.2.0をインストールするには・Guest Additionsをインストールするには」を参考にしてください。
VirtualBox拡張パックのインストーラー削除
VirtualBox拡張パックインストール後、以下のようにVirtualBox拡張パックのインストーラーの削除画面が表示されます。一度インストールすればインストーラーは不要なので、「削除」ボタンをクリックして削除すると良いでしょう。
VirtualBoxを新規にインストールする場合
「VirtualBox」を新規にインストールする場合は、「VirtualBox 5.2.0をインストールするには・Guest Additionsをインストールするには」を参考にしてください。Ubuntu 17.10を利用している場合
「Ubuntu 17.10」を利用している場合、「開発コード(略名)」が「artful」になるためコマンドの入力内容に注意してください。Guest Additionsをインストールしておく
仮想マシンに「Ubuntu」をインストールした後や「VirtualBox」をアップデートした後は、忘れずに「Guest Additions」をインストールしておきましょう。Guest Additionsのインストール方法
「Guest Additions」のインストール方法は、以下を参照してください。Guest Additionsのインストール確認
「Guest Additions」のインストール状況は、「セッション情報」から確認できます。必要に応じて3Dアクセラレーションを有効にしておく
ゲストOSが「Unity」などOpenGLを利用する場合、仮想マシンの描画パフォーマンスが十分に出ないことがあります。その場合仮想マシンの設定で3Dアクセラレーションを有効にすると、パフォーマンスが改善されます。
ただしゲストOSが起動しない場合や、ゲストOSの画面がフリーズしたり崩れる場合は、3Dアクセラレーションを無効にすると良いでしょう。