Build 17627のWSLに関する変更点
2018年3月21日にリリースされた「Build 17627」の「WSL」に関する変更の紹介です。WSLとは
「WSL」は、「Windows」上でLinuxバイナリーを動作させるための仕組みです。「Windows」上で「Ubuntu」や「openSUSE」などLinux環境を構築し、「Windows」からLinuxの実行ファイルを利用することができます。
「WSL」及びLinuxディストリビューションのインストール方法は、以下を参照してください。
- WindowsストアからUbuntuをインストールするには
- WindowsストアからopenSUSE Leap 42をインストールするには
- WindowsストアからSUSE Linux Enterprise Server 12をインストールするには
- Windows Server 2016にUbuntuをインストールするには
- Kali Linuxをインストールするには
- Debian GNU/Linuxをインストールするには
リリースノート
変更点の詳細は、リリースノートを参照してください。今回コンソールに関する変更点はありません。
WSLの機能の改善や変更
「WSL」に関する機能の改善や変更です。1.futexにPI(Priority Inheritance)のサポート追加
「futex」に「PI(Priority Inheritance)」のサポートが追加されました。ただし今現在「WSL」はプライオリティーのサポートは行っていないため、エラーの回避が主な目的となります。
通常の利用において「PI」の利用/指定による動作の妨げを回避します。
これにより改善する問題は、以下を参照してください。
2.WindowsファイアーウォールがWSLプロセスをサポート
WindowsファイアーウォールがWSLプロセスをサポートしました。例えば「WSL」上で動作する「Python」プロセスが任意のポートで通信を待ち受ける際、管理者として以下のコマンドを実行すれば、「Python」プロセスに対しファイアーウォールの設定を行うことができます。
netsh.exe advfirewall firewall add rule name=wsl_python dir=in action=allow program="C:\users\<username>\appdata\local\packages\canonicalgrouplimited.ubuntuonwindows_79rhkp1fndgsc\localstate\rootfs\usr\bin\python2.7" enable=yes
コマンドの詳細に関しては、以下を参照してください。
これにより改善する問題は、以下を参照してください。
3.ユーザーのデフォルトのシェルを優先
「wsl.exe」から「Linux」のシェルを起動する際、ユーザーのデフォルトのシェルを優先して起動するように変更されました。これにより改善する問題は、以下を参照してください。
4.すべてのネットワークインターフェースをイーサネットとして報告
すべてのネットワークインターフェースをイーサネットとして報告するようになりました。これにより改善する問題は、以下を参照してください。
5.破損した/etc/passwdファイルの扱い改善
破損した「/etc/passwd」ファイルの扱いが改善されました。これにより改善する問題は、以下を参照してください。