Mirベースのサンプルシェル、egmde
「Mir」の開発者がMirベースのサンプルシェルである「egmde」の紹介を行っています。またこの中でキーマップや壁紙の設定方法についても紹介を行っています。
egmdeの動作環境
「egmde」を動作させるには、「Mir 0.31」以降の「Mir」が必要です。「Mir 0.31」以降の「Mir」は、すでに「Ubuntu 18.04」及び「Fedora 28」で利用可能になっています。
また「Ubuntu」では、「Mir Release」PPAから「Mir 0.31.1」をインストールすることも可能です。
「Mir 0.31.1」を「Ubuntu」にインストールする方法は、以下を参照してください。
また「weston」パッケージと「qtwayland5」パッケージをインストールし、「Wayland」ベースの「weston-terminal」を活用すると良いでしょう。
1.egmdeのビルド
ここでは例として「egmde」を「Ubuntu 18.04」でビルドします。1.パッケージのインストール
以下のコマンドを実行し、「egmde」のビルドに必要なパッケージと「weston-terminal」をインストールします。
sudo apt install libmiral-dev mir-graphics-drivers-desktop weston qtwayland5 g++ cmake pkg-config
Fedora
「Fedora」では、以下のコマンドで必要なパッケージをインストールします。
sudo dnf install mir-devel weston qt5-qtwayland gcc-c++ cmake
2.egmdeのダウンロード
以下のコマンドを実行し、「egmde」のソースコードをダウンロードします。
git clone https://github.com/AlanGriffiths/egmde.git
cd egmde
git checkout article-2
cd egmde
git checkout article-2
デフォルトでは「git」がインストールされていないため、必要なら「git」をインストールしておいてください。
sudo apt install git
3.egmdeのビルド
以下のコマンドを実行し、「egmde」をビルドします。
mkdir build
cd build
cmake ..
make
cd build
cmake ..
make
2.egmdeの起動
次に「egmde」を起動します。1.VT4(tty4)に切り替え
「Ctrl+Alt+F4」キーを押し、「VT4(tty4)」に切り替えます。「VT4」でログイン後「Ctrl+Alt+F2」キーを押し、元のデスクトップ画面に戻ります。
2.egmdeの起動
以下のコマンドを実行し、「egmde」を起動します。
./egmde-desktop
「egmde」が起動し、「VT4」に切り替わります。
3.キーマップと壁紙の色の変更
キーマップと壁紙の色は、以下のオプションを指定して「egmde」を起動すれば、変更できます。項目 | オプション | 指定例 |
---|---|---|
キーマップ | --keymap | --keymap jp |
壁紙の色 | --wallpaper | --wallpaper 0xff3737 |
あるいは「~/.config/egmde.config」ファイルにこれらの設定を記述しておくことも可能です。
keymap=jp
wallpaper=0xff0d0
wallpaper=0xff0d0
サンプルの活用
このサンプルは「Mir」を利用する上で参考になるサンプルです。「Mir」に関心がある人はこのサンプルを活用し、「Mir」の理解を深めて見るのも良いでしょう。
上記リンク先でソースコードの解説も行われています。