Mir その73 - MATE on Wayland on Mirの進捗

MATE on Wayland on Mirの進捗

「MATE」は「Ubuntu MATE」で採用されているデスクトップ環境です。
以前何度か紹介したように「MATE」では、「MATE」を「Wayland」上で動作できるようにするため、「Wayland」の対応作業を行っています。


「MATE」では「Waylandコンポジター」に「Mir」を採用しています。

• Improvements to the MATE+Mir snap

レイヤーシェルのサポート

以前「Mir」ではレイヤーシェルのサポートを行いました。

• wlr-layer-shell-unstable-v1.xml
• Support for shell components landed in Mir

その後レイヤーシェルのサポートが改善され、「master」ブランチにマージされました。

• Make Layer Shell usable

そしてレイヤーシェルを利用する「MATE Panel」の「Wayland」サポートもマージされました。

• Wayland support

まだまだ道半ば

「MATE」の「Wayland」対応作業は、まだ道半ばです。
ユーザーに「MATE on Waylandセッション」を提供できるまで、まだまだ長い道のりがあります。
「MATE」のアプリの多くは、まだ「Wayland」をサポートしていません。
しかし「Wayland」の対応作業は着実に進められています。

Snap版MATE on Wayland on Mir

Snap版「MATE on Wayland on Mir」では、不具合の修正が行われました。

• MATE Desktop Environment on Wayland

この不具合は「GTK3」アプリが起動直後にクラッシュする不具合ですが、修正は「snap-out」の実装により修正されました。

• snap-out

「snap-out」は起動するアプリの「Snap」由来の環境変数を調整し、外部のアプリを起動する時に、アプリが期待するライブラリーが配置されている環境で起動できるようにするソフトウェアです。
「snap-out」の詳細は以下を参照してください。

• Launching external apps from inside a classic snap