Ubuntu Serverのインストーラーをsubiquityに
「Ubuntu Server 20.04 LTS」では、OSのインストーラーが「subiquity」へ完全移行される予定です。ライブサーバーインストーラーへ完全移行
「Ubuntu Server 20.04 LTS」では、ライブサーバーインストーラー(subiquity)へ完全移行し、従来の「debian-installer(d-i)」ベースのクラシックサーバーインストーラーは廃止される予定です。ライブサーバーインストーラーへの移行により、開発リソースをライブサーバーインストーラーの開発に集中させられるようになります。
そして次世代の「subiquity」により、快適なライブセッションと円滑なインストールをサーバーユーザーに提供します。
フィードバックの募集
クラシックサーバーインストーラーで提供されている機能のうち、ライブサーバーインストーラーで提供されていない機能があり、その機能がライブサーバーインストーラーでも必要なら、2020年1月の初旬までにフィードバックして欲しいとのことです。それらのフィードバックは「Ubuntu 20.04 LTS」の開発サイクルに反映されます。
実装予定の機能
現在以下の機能が「Ubuntu Server 20.04 LTS」で実装される予定です。1.自動インストールのサポート
「Ubuntu Server」のインストールを自動化する機能です。インストール設定を予め用意しておき、その設定に沿って「Ubuntu Server」をインストールします。
本機能に関する仕様や実装方針は、以下を参照してください。
2.回復インストールオプションのサポート
ガイド付き(ステップバイステップのような対話式の案内)の回復インストールオプションを提供します。3.SSHのサポート
インストーラーセッションで「SSH」を利用できるようにします。4.vtocパーティションテーブルのサポート
「s390x」の「DASD」ディスクで使用される「vtoc」パーティションテーブルをサポートします。新しいライブサーバーインストーラーを試すには
新しいライブサーバーインストーラーを試すには、「Ubuntu Server 20.04 LTS」のデイリービルドを利用します。デイリービルドのディスクイメージは、以下からダウンロードできます。
もしくは既存の「Ubuntu Server」をダウンロードし、インストーラーを最新バージョンに更新するか尋ねられたら、最新バージョンに更新します。
すでに実装されている機能
以下の機能は「Ubuntu Server 18.04 LTS」ですでに実装されている機能であり、これらの機能も引き継がれます。- RAIDやLVM、暗号化LVMによる高度なストレージサポート
- オフラインインストールのサポート
- bondやVLANネットワークの設定
- arm64/ppc64el/s390xアーキテクチャーのサポート
- 既存パーティションの再利用とデータの維持
- デバッグ目的でのシェルへの切り替え
- インストーラーのセルフアップデート
- インストール時にソフトウェアを最新にアップデート
- Netbootのサポート
- 統合化されたエラー報告
クラシックサーバーインストーラーから引き継がない機能
以下の機能はクラシックサーバーインストーラーからライブサーバーインストーラーへ引き継がれない予定です。- クラシックサーバーインストーラーのリカバリーモード(代わりにデバッグシェルに置き換え)
- OEM設定・構成
- iSCSIボリュームの監視機能のサポート