Linux Mint月刊ニュース
「Linux Mint」開発チームは、Linux Mint月刊ニュースにて「Linux Mint」の開発状況や取り組みを紹介しています。不具合の修正とアップデート
様々な不具合が修正されました。主な不具合の修正
特に主だった不具合の修正は以下の修正です。cinnamon-session
シャットダウン時、応答しないアプリがシャントダウンを遅延させないように修正されました。muffin
フルスクリーンで「Steam」のゲームをプレイする際、特定のゲームでクラッシュする不具合が修正されました。またデスクトップがランダムに崩れる不具合や、黒色に描画が崩れる不具合が修正されました。
Linux Mint 19.3へバックポート
これらの修正は「Linux Mint 19.3」へバックポートされています。Linux Mint 20/LMDE 4
不具合の修正は「Linux Mint 20」や「LMDE 4」にも反映されており、デスクトップがクラッシュする不具合やキーバインドの不具合が修正されました。Libxappのアップデート
「Libxapp」はSNIの監視を非同期で行うように改善されました。ただ「Qt」や「Electron」、「Chromium」のアプリでトレイアイコンが表示されない不具合の修正はまだ適用されていません。
またログイン時に発生する問題についても同様です。
Warpinator
「Warpinator」はローカルネットワークでファイルの送受信を行うツールです。バックポートとFlatpak
「Warpinator」は「Linux Mint 20」で搭載され、「LMDE 4」にもバックポートされました。また「Flatpak」でも利用できるようになっており、すべてのLinuxユーザーが「Warpinator」を利用できるようになりました。
「Linux Mint 19.x」や「Linux Mint 18.x」を利用しているユーザーは、「ソフトウェアマネージャー」を起動し「Warpinator」で検索すれば、「Warpinator」をインストールできます。
Flatpakからインストールするには
「Linux Mint」や「LMDE」以外のディストリビューションを利用しているユーザーは、「Flatpak」から「Warpinator」をインストールできます。以下を参照してください。
Flatpak版でも非Flatpak版でも相互に接続可能
バージョンが異なる「Linux Mint」間や、異なるディストリビューション間で「Warpinator」を利用する際、Flatpak版の「Warpinator」でも非Flatpak版の「Warpinator」でも、同じネットワーク内でファイルの送受信が可能です。アップデート
「Warpinator」がアップデートされ、ネットワークの接続性が改善されました。またファイルのパーミッションを保持するように修正されました。
WebApp Manager
ユーザーのお気に入りのWebサイトをデスクトップアプリのように表示する「WebApp Manager」プロジェクトが立ち上げられました。ウェブサイトを自身のウィンドウで表示し、ユーザーにスタンドアローン・デスクトップアプリケーションのようなUXを提供します。
文字通りウェブアプリですね。
言い換えれば、単一のブラウザーウィンドウでウェブサイトを表示し、そこにデスクトップアプリのようなUXを加える仕組みです。
元々Peppermintが提供している機能
この機能は元々「Peppermint」が提供している機能であり、この機能は「ICE」と呼ばれています。Peppermintと連携方法の模索
現在「Peppermint」とどのように連携するのが最善なのか、以下で連携方法の検討や調整が行われています。実装方針
「WebApp Manager」では「ICE」をそのまま流用するのではなく、以下の機能をもったソフトウェアが開発される予定です。- 新しいアイコンと一般名称の設定
- 新しいUI
- ICEと完全な互換性
- ICEと異なるUIを保持するなら、コードベースを共有するためバックエンドを分離
- ウェブアプリの編集機能
- 著名なウェブサイトで自動的に適切なアイコンが設定されるように、アイコンテーマでそれらのアイコンをサポート
- favicongrabber.comのサポート含む、faviconをダウンロードする機能の改善
- Firefoxのナビゲーションバーの表示・非表示を切り替える機能
- リリース時、主要な言語でローカライズ済みにする
ウェブアプリのUX
ユーザーは特定のウェブサイトを表示するウェブアプリを作成すれば、デスクトップのアプリケーションメニューから直接ウェブサイトを起動できるようになります。以下はウェブアプリの追加画面です。
ウェブアプリは、そのウェブサイト用に設定されたブラウザープロファイルでブラウザーを起動し、自身のウィンドウでウェブサイトを表示します。
他のデスクトップアプリと同様にウェブアプリは、パネルやウィンドウスイッチャー(Alt + Tab)でウェブアプリに切り替えることができます。
WebApp Manager β版を試すには
すでにほぼすべての機能を実装した「WebApp Manager β版」がリリースされています。「WebApp Manager β版」をインストールするには、以下のdebパッケージをダウンロードしてインストールしてください。
ただUIのローカライズは未完です。