Ubuntu Touch OTA-15/OTA-16の開発方針
「Ubuntu Touch OTA-15」及び「OTA-16」の開発方針です。Ubuntu Touch OTA-15/OTA-16
前回紹介したように2020年11月4日に「Ubuntu Touch OTA-14」がリリースされました。「Ubuntu Touch OTA-15」は「Ubuntu Touch」の次のアップデートです。
「Ubuntu Touch OTA-16」は「Ubuntu Touch」の次の次のアップデートです。
Ubuntu Touch OTA-15
「Ubuntu Touch OTA-15」の開発方針です。Qt 5.12へ移行
「Qt 5.9」から「Qt 5.12」への移行が予定されています。これによりアプリの起動時間が短縮され、メモリー使用量も削減されます。
また従来よりサイズを抑え、さらに高速なアプリケーション及びシステムソフトウェアのパッケージを簡単に提供できるようになります。
加えて「Qt 5.12」を採用することで「Ubuntu Touch」の次のベースとなる「Ubuntu 20.04 LTS」に足並みをそろえることができ、「Ubuntu 20.04 LTS」ベースへの移行がもっと簡単になります。
Ubuntu Touch OTA-16
「Ubuntu Touch OTA-16」の開発方針です。Oxideから脱却
「Oxide」はウェブブラウザーのレンダリングエンジンです。「Oxide」は2017年以降公式にアップデートが行われておらず、推奨されないレンダリングエンジンになっています。
「Ubuntu Touch OTA-16」ではこの「Oxide」が含まれなくなります。
そのため「Ubuntu Touch OTA-16」上で「Oxide」を利用しているアプリは動作しなくなります。
Oxideを利用しているアプリ
「Canonical」のアプリストアから提供されるアプリの多くは、直接「Oxide」を利用しています。またこれらのアプリの中にはクローズドソースのアプリも含まれており、このような古いアプリを利用しているユーザーは影響を受けます。
これらのアプリの開発者が新しい仕組みに移行しない限り、アプリは「Ubuntu Touch OTA-16」上で動作しなくなります。
もしアプリが新しい仕組みに移行しない場合、これらのアプリを利用しているユーザーは代替アプリを探すことになります。
脱却する良い機会
「Ubuntu Touch」は「Dekko 2」や「Notes」といった「Oxide」をオフラインでレンダリングに利用しているアプリを維持するためだけに、「Oxide」を提供しています。そのようなオフラインアプリケーションの多くのは「Oxide」から脱却しています。
そのため開発者は「Oxide」の提供を止める良い機会であると考えています。