Xfce 4.16がリリースされました
2020年12月22日、「Xfce 4.16」がリリースされました。Xfce
「Xfce」は「Xubuntu」で採用されているデスクトップ環境です。「Xfce」は使い易さと軽さ、そしてカスタマイズ性のバランスを高度に実現したデスクトップ環境であり、愛用者も多いかと思います。
「Xfce 4.16」の主な変更点を紹介します。
デザインの改善
新しいカラーパレットとアイコンテーマが採用されました。アイコンテーマはカラーパレットに基づいて色味が調整されており、一貫性が向上しています。
設定マネージャーの改善
設定マネージャーでは、アイテムをフィルタリングするフィルターボックスのデザインが新しくなりました。またフィルターボックスを恒久的に非表示にすることも可能になりました。
またフィルターボックスの検索機能も改善され、各デスクトップエントリーファイルの「Comments」の情報も検索対象になりました。
つまりユーザーが求めるアイテムをより高い精度で検索できるようになりました。
デフォルトのアプリケーション設定
MIME設定を行う従来の「Mime Settings」ダイアログと、好みのアプリを設定する従来の「Preferred Applications」ダイアログを統合した新しい「Default Applications」ダイアログが作成されました。従来のダイアログを統合することでユーザーは、各ファイルタイプに対応したデフォルトのアプリケーションをもっと簡単に設定できるようになりました。
ディスプレイ設定の改善
ディスプレイの設定画面では、HiDPIのサポートが改善されました。「X11」の「RandR」拡張に基づく分数スケーリング(Fractional Scaling)がサポートされました。
またディスプレイの推奨モードにアスタリスクが表示されるようになり、解像度のアスペクト比(縦横比)が解像度と共に表示されるようになりました。
キーボードショートカット
ウィンドウのタイリングや「Thunar(ファイルマネージャー)」の起動など、デフォルトのキーボードショートカットが追加され、キーボードで操作可能な範囲が広がりました。また以下のように、キーボードショートカットを設定する画面のデザインが改良されました。
Thunarの改善
「Thunar(ファイルマネージャー)」では、ファイルのコピーや移動時に表示されるダイアログでそれらの処理を一時停止できるようになりました。またファイル転送処理のキュー対応や、フォルダーごとのビュー設定の保持、そしてGTKテーマの透過に対応しました。
パネルの改善
パネルでは多くの改善が施されています。ダークモードのサポート
ダークモードがされました。パネルの設定画面でダークモードの切り替えが可能です。
新しいStatus Trayプラグイン
新しい「Status Tray(statustray)」プラグインが追加されました。「Status Tray」プラグインは、「StatusNotifier」と従来の「Systray」のアイテムをサポートしたプラグインです。
アニメーションの改善
パネルが自動的に非表示になるように設定されている場合、パネルの非表示を強調するためアニメーションが改善されました。新規インスタンスの起動
ウィンドウボタンにアプリを新規インスタンスで起動する「Launch a new instance...」が追加されました。追加アクションの表示
ランチャーにアプリの追加アクションが表示されるようになりました。Aboutダイアログ
「Xfce」の情報を表示するAboutダイアログのデザインが改善されました。以下の画面は「Xfce」の情報を表示するタブです。
またシステムの情報を表示する画面が分離され、システムの情報を表示するタブが追加されました。
電源管理
電源管理の設定画面では、バッテリー接続時の設定画面と電源接続時の設定画面を切り替えて表示するデザインになりました。プレゼンテーションモード有効時にそのことを示すインジケーターがサポートされました。
バッテリーの残量を示すアイコンでは、バッテリーの残量をより正確に示すようになりました。
バッテリーの残量が少なくなった時に表示される通知は、電源接続時に自動的に非表示になります。
その他の変更点
その他の変更点です。ウィンドウマネージャーの改善
プライマリーディスプレイが設定されている場合、「Alt + Tab」キーで表示されるスイッチャーがプライマリーディスプレイにのみ表示されるようになりました。またディスプレイの一部とカーソルを拡大するオプションの追加や、最小化したウィンドウを最近使用した一覧内に保持するオプションが追加されました。
サムネイルのサポート改善
ファイルのサムネイルを生成する「Tumbler」では、除外するパスに対応しサムネイルの生成をもっと柔軟に制御できるようになりました。また「EPUB(電子書籍/.epub)」がサポートされました。
セッションマネージャー
セッションマネージャーでは「GPG agent 2.1」に対応し、ダイアログのデザインが改良されました。メニューライブラリー
メニューライブラリー(garcon)では、メニューをホストしているプロセスの子プロセスとしてアプリを起動しないようになりました。これによりアプリクラッシュ時にパネルなどを巻き込んで終了する現象を回避できます。