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Ubuntu on Waylandをデフォルトにする提案

現在開発中の「Ubuntu 21.04」では、「Ubuntu on Wayland」をデフォルトにする提案が出されています。



Wayland

「Wayland」は現在の「X」を置き換える仕組みであり、将来的に「X」から「Wayland」へ移行することになります。
「Wayland」自身はディスプレイサーバーとそのクライアント間の通信方法を定めた仕様であり、その仕様に基づいて実装されたソフトウェアが複数存在しています。
ちなみに「Ubuntu(GNOME)」では「Mutter」が担当しています。


ユーザーから見れば、マウスやタッチパッドといった入力デバイス、そしてGPUやディスプレイ、描画といった出力デバイスに影響する仕組みです。

XorgとWayland

現在「Ubuntu」では、従来の「X」上で動作する「Xorgセッション」と、「Wayland」上で動作する「Waylandセッション」を提供しています。
どちらも利用可能ですが、デフォルトでは「Xorg」セッションが選択されています。

以下の画面は「Ubuntu 20.10」のログイン画面ですが、ユーザーはログイン画面で「Xorgセッション」と「Waylandセッション」を切り替えられるようになっています。


選択肢の内「Ubuntu」が「Xorgセッション」で「Ubuntu on Wayland」が「Waylandセッション」です。

このデフォルトで選択されている「Xorgセッション」を、そろそろ「Waylandセッション」にしてみてはどうだろうか、というお話です。
その時は「Ubuntu」が「Waylandセッション」になり、「Xorgセッション」は「Ubuntu on Xorg」のような表現になるでしょう。

Ubuntu 22.04 LTSに向けて課題の洗い出し

本件は次のLTSリリースである「Ubuntu 22.04 LTS」を視野に入れた検討です。
「Wayland」を実装したソフトウェアはもう何年も前から登場していますが、当然「X」と仕組みが異なるため、「Waylandセッション」上では適切に動作しないアプリが出てきます。

ユーザーのワークフローへの影響を精査するためLTSリリース前に「Waylandセッション」をデフォルトに切り替え、課題の洗い出しや「Ubuntu 22.04 LTS」でデフォルトにしても問題がないかどうかを検証することになります。

かつてWaylandセッションがデフォルトだったことがある

かつて「Ubuntu」では「Ubuntu 17.10」の時に「Waylandセッション」をデフォルトにしていました。
これも上記と同じ理由で、当時次のLTSリリースである「Ubuntu 18.04 LTS」にて「Waylandセッション」をデフォルトにしても問題ないかどうかを見極めるためでした。

その結果デスクトップの共有やリモートデスクトップアプリの動作に影響が出ることが分かり、これが幅広いユーザーに好ましくない影響を与えるため、引き続き「Xorgセッション」がデフォルトなりました。

あれから約3年半経った

「Mutter(Waylandコンポジター)」はGNOMEデスクトップにおいて骨幹をなすソフトウェアの1つです。
「Mutter」だけでなくアプリも継続的に改良が加えられ、「Ubuntu 17.10」で問題なっていた課題も解消されつつあります。

そこで「Ubuntu 21.04」は再度「Waylandセッション」をデフォルトにし、課題を再調査する良い機会になります。

NVIDIA GPUについて

NVIDIA GPU搭載PCを利用している環境では引き続き「Xorgセッション」を利用することになります。
もしかしたら「Ubuntu 22.04 LTS」リリース前にこの問題が解決されるかもしれません。

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