複数のワークフローをもっと快適に
複数のワークフロー(作業)を並列して熟す機会は多いでしょう。「Ubuntu」では並列作業をユーザーの使い方にあわせて支援できるよう、いくつか設定項目が用意されています。
マルチタスク
PCに詳しいユーザーからすればマルチタスクとは複数のプロセスを並列に動作させる仕組みや概念を想像されると思いますが、ここで言うマルチタスクとはユーザーが自身の作業(タスク)を並列(マルチ)して行うことを意味します。マルチタスクの設定
マルチタスクの設定は、「設定」アプリの「マルチタスク」から行います。マウスカーソルの移動だけでアクティビティを表示する
「ホットコーナー」を有効にすると、マウスカーソルをデスクトップ画面の左上に移動しただけで、「アクティビティ」を表示できるようになります。ウィンドウの自動配置
Windowsでいうところのスナップ(エアロスナップ)です。アプリのウィンドウをデスクトップ画面の端(下除く)に移動するだけで、ウィンドウの自動リサイズと自動配置を行ってくれる機能です。
例えばアプリのウィンドウをデスクトップ画面の右端にドラッグ&ドロップすると、デスクトップ画面の右半分にアプリのウィンドウが配置されます。
そしてアプリのウィンドウを上端にドラッグ&ドロップすると、アプリのウィンドウがデスクトップ画面全体に最大化されます。
ワークスペース数のカスタマイズ
ワークスペース数をカスタマイズできます。ワークスペース
ワークスペースとは仮想的なデスクトップ画面のことです。ワークスペースごとにアプリのウィンドウを配置できます。
例えば画像編集と動画編集を並列して行う場合、それぞれのアプリを同じデスクトップ画面に配置するのではなく異なるワークスペースに配置すれば、関連するアプリをワークスペースごとにまとめることができます。
ユーザーはワークスペースを切り替えることでそれぞれのワークフローに特化したデスクトップ画面で作業を行えます。
様々な作業やアプリが混在した1つのデスクトップ画面で作業を行うよりも、ワークスペースごとに作業を分類したほうが混乱や誤操作を回避しやすくなるでしょう。
ワークスペースとは言い換えれば特定の作業を行うための机が複数あるようなものです。
動的なワークスペースと固定的なワークスペース
ワークスペースの数には、動的に調整可能な動的なワークスペースと、あらかじめユーザーがワークスペース数を指定しておく固定的なワークスペースがあります。この設定は「ワークスペース」で設定できます。
動的なワークスペースでは、ユーザーが新規作成用のワークスペースにアプリのウィンドウを配置すると、自動的にそのワークスペースが有効になります。
つまりワークスペースが1つ増えることになります。
その一方でワークスペースに配置されているアプリのウィンドウがすべてなくなると、そのワークスペースは自動的に削除されます。
都合の良い方を選択してください。
マルチモニターとワークスペース
マルチモニター(マルチディスプレイ)環境で作業しているユーザーも多いでしょう。ユーザーの中にはプライマリーモニター(メインモニター)で主要な作業をし、サブモニターで補助的な作業を行うこともあります。
例えばサブモニターでブラウザーを起動し調べものをしながら、プライマリーモニターで動画編集など複数の作業を行う場合です。
サブモニターとワークスペース
この時プライマリーモニターでのみワークスペースを有効にし、サブモニターは常に同じデスクトップ画面を配置したい場合もあるでしょう。もちろん逆もまた然りであり、すべてのモニターでワークスペースを有効にしたい場合もあるでしょう。
マルチモニターとワークスペースの設定
この設定は「マルチモニター」で行います。都合の良い方を選択してください。
アプリケーション切り替えとワークスペース
「Ubuntu」で実行中のアプリを切り替える際、デスクトップ画面の左端に配置されているドック(Ubuntu Dock)や、「Super(Windows) + Tab」キーからアプリを切り替える機会が多いかと思います。「アプリケーションの切り替え」ではこれらアプリ切り替え機能をワークスペースと絡めてカスタマイズできます。
ワークスペースの設定
アプリの切り替え機能ですべてのアプリケーションを対象にアプリを切り替えることもできますし、現在利用しているワークスペースに配置されているアプリを対象にアプリを切り替えることもできます。モニターの設定
モニターの設定はドックの振る舞いに関する設定です。ドックにもタスクバーのような機能があり、アプリのアイコンをクリックすることでアプリを切り替えられます。
実行中のアプリをどのようにドックに配置するのかを、ここの設定で変更できます。