nano
nanoはコンソール上で動作するテキストエディタです。Ubuntuが起動しない場合など、
トラブルが発生した際に設定ファイルの閲覧や編集をする時に利用します。
他にもVIMやEmacsなど高機能テキストエディタが存在しますが、
使い方に慣れが必要なため上級者向きです。
初心者でも直感的に使いやすいエディタとしてnanoを紹介します。
万が一の時のためにインストールしておくとよいでしょう。
nanoのインストール
「Ubuntu ソフトウェアセンター」を開いて、「nano」で検索しインストールします。nanoの起動
nano [オプション] [ファイル名]で起動します。ルートで実行する場合は、sudoコマンドで起動します。
オプションを指定するときは、頭に-(ハイフン)をつけましょう。
以下によく使いそうなオプションを列挙します。
Bオプション
ファイルを保存する時に、変更前のファイルをバックアップします。バックアップファイルの名称は、既存のファイル名の最後に~をつけたものになります。
例えば保存するファイル名が「a.txt」の場合、バックアップファイル名は「a.txt~」になります。
ファイル保存時にバックアップファイルの生成を指定できますが、
このオプションを指定すると、デフォルトでバックアップファイルを生成します。
バックアップの指定を忘れてしまう人は、このオプションを指定しておきましょう。
例)
nano -B
Cオプション
バックアップファイルを保存するディレクトリーを指定します。このオプションを省略した場合、バックアップファイルは保存するファイルと
同じディレクトリーに生成されます。
このオプションを指定した場合、
バックアップファイル名にパスの情報が含まれるようになります。
例えば「/home/ubuntu/test/test.txt」のバックアップファイル名は、
「!home!ubuntu!test!test.txt~」になります。
例)現在のディレクトリーのtempサブディレクトリーを指定する場合
nano -C ./temp
Eオプション
編集画面で「Tab」キーを押した時に、タブコードではなくスペースを入力します。挿入するスペースのデフォルト数は8です。
Sオプション
スムーズスクロールを有効にします。このオプションを指定すると、
テキストをスクロールする際に1行ずつスクロールするようになります。
このオプションを指定しないと、
表示されている総行数の半分ずつスクロールします。
このオプションは、指定したほうが見やすいかも。
Tオプション
Eオプションでスペースを入力する際、入力するスペース数を指定します。例)2つのスペースを入力する場合
nano -T2
iオプション
オートインデントを有効にします。改行時に先頭のスペースやタブを、前の行と同じになるように調整します。
mオプション
マウスを有効にします。gpmパッケージがインストールされていて、gpmデーモンが動作している必要があります。
vオプション
読み込み専用でファイルを開きます。間違って編集したくないファイルを読み込む際に、このオプションを指定するとよいでしょう。
例)現在のディレクトリーの「test.txt」ファイルを読み込み専用で開く
nano -v test.txt
$オプション
1行で表示しきれない行を、折り返して複数行で表示します。これ以外のオプションやオプションの詳細は、「man nano」 で確認できます。