UEFIのPCにUbuntu MATE 15.10をインストールする(ライブメディアから起動 〜 EFIシステムパーティションの作成)
UEFIで起動するPCにUbuntu MATE 15.10をインストールします。UEFIについて
UEFIについては以前紹介しているので、以下を参考にしてください。- UEFIとセキュアブートについて・UEFI環境でOSを起動するOSローダー・UEFI対応PCとBIOS対応PC
- UbuntuとUEFI・UEFIに対応しているUbuntuのバージョン・ライブメディアのファイルシステムについて・WindowsやUEFIの起動時間短縮機能について
ライブメディアからUbuntu MATEを起動すれば、BIOSで起動しているのか、UEFIで起動しているのか、すぐに分かります。
1.インストールの準備
Ubuntu MATE 15.10をインストールする前に、インストールの準備を行います。1-1.リリースノートを読む
リリースノートに目を通し、既知の問題や日本語環境の変更点などを読んでおきます。1-2.ディスクイメージのダウンロード
Ubuntu MATE 15.10のディスクイメージをダウンロードします。1-3.インストール準備
以下を参考にして、インストールの準備を行います。1-4.Ubuntu MATE 15.10のインストール環境について
ここでは上記に記述した通り、UEFIのPCにUbuntu MATE 15.10をインストールします。Ubuntu MATE 15.10のインストール方法は、Ubuntu MATE 14.10と同じです。
他の環境でUbuntu MATEをインストールしたい人は、以下を参考にしてください。
- BIOSのPCにUbuntu MATE 14.10をインストールする
- デュアルブート(UEFI Win8.1 + Ubuntu14.04)
- デュアルブート(BIOS Win7 + Ubuntu14.04)
- デュアルブート(UEFI Ubuntu 14.04 + Ubuntu 14.10)
2.ライブメディアから起動
ライブメディアからUbuntu MATEを起動し、デスクトップ画面を表示します。3.パーティションテーブルの作成(EFIシステムパーティション)
HDD内に「EFIシステムパーティション」が存在せず、かつ、インストーラーでパーティションの作成を自分で行う場合、Ubuntu MATEのインストーラーを起動する前に自分で「EFIシステムパーティション」を作成する必要があります。この問題の詳細は、「"Force UEFI" dialog displayed if user selects custom partitioning」を参考にしてください。
この問題に該当しない場合は、「EFIシステムパーティション」の作成をスキップしてください。
3-1.GPartedの起動
画面上部の「System」メニューを開き「Administration」を選択します。以下のようにサブメニューが表示されるので、「GParted」をクリックします。
3-2.HDDの選択
「GParted」が起動したら、Ubuntu MATEをインストールするHDDを右上のメニューから選択します。3-3.パーティションテーブルの作成
未フォーマットのHDDを使用する場合や既存のパーティションを全て削除したい場合、まずパーティションテーブルの作成を行います。もしそうではない場合、パーティションテーブルの作成作業は飛ばしてください。
「Device」メニューを開き、「Create Partition Table」をクリックします。
ここでは例として、未使用のHDDを利用しています。
未使用のHDDにはパーティションテーブルが存在しないため、「Partition」列の「unallocate」にエクスクラメーションマークが表示されています。
これは、このHDDにパーティションを作成できないことを意味します。
パーティションを作成するには、パーティションテーブルが必要になるためです。
3-4.パーティションテーブルの形式の選択
以下の画面が表示されるので、「Select new partition table type」で「gpt」を選択します。パーティションテーブルを作成すると、選択したHDD内の全てのデータが消えるので注意してください。
「Apply」ボタンをクリックします。
3-5.パーティションテーブルの作成完了
以上でパーティションテーブルの作成は完了です。「Partition」列の「unallocate」に表示されていたエクスクラメーションマークがなくなっています。
これでパーティションが作成できるようになります。
4.パーティションの作成(EFIシステムパーティション)
次に、EFIシステムパーティション用のパーティションを作成します。4-1.パーティションの作成画面の表示
「unallocated」を選択し、「Partition」メニューから「New」をクリックします。4-2.作成するパーティションの設定
以下の画面が表示されるので、作成するパーティションの設定を行います。ポイントとなる設定項目は、以下のとおりです。
New size
パーティションのサイズを指定します。サイズは最低でも35MB以上必要ですが、同じHDDに別のOSをインストールしマルチブートを行う場合は、余裕を持って100MiBほど確保しておきましょう。
ここでは128MiBのサイズを指定しています。
File system
ファイルシステムの形式を選択します。ここでは「fat32」を選択します。
Label
ファイルシステムのラベルを入力します。ここでは「ESP」を入力しています。
設定を行ったら、「Add」ボタンをクリックします。
4-3.パーティションの作成完了
以下のように、パーティションが作成されます。5.操作内容の適用(EFIシステムパーティション)
「4.」で行った操作を適用し、実際にHDD内にパーティションを作成します。5-1.操作の適用
ツールバーの「適用」ボタンをクリックします。5-2.適用の確認
以下の確認画面が表示されるので、「Apply」ボタンをクリックします。5-3.操作の適用完了
パーティションの作成が行われます。「Close」ボタンをクリックします。
6.パーティションフラグの設定(EFIシステムパーティション)
最後に、作成したパーティションを「EFIシステムパーティション」として設定します。6-1.フラグの設定画面の表示
作成したパーティションを選択し、「Partition」メニューから「Manage Flags」をクリックします。6-2.フラグの設定
以下の画面が表示されるので、「boot」をクリックして「boot」にチェックを入れます。同時に「esp」にもチェックが入ります。
「esp」は、「EFI System Partition」のことです。
「Close」ボタンをクリックします。
6-3.フラグの設定完了
以下のように、フラグの設定が行われます。以上で「EFIシステムパーティション」の作成は完了です。
「GParted」を閉じて終了します。
「UEFIのPCにUbuntu MATE 15.10をインストールする(インストーラーの起動 〜 インストールの種類の選択)」に続きます。