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Ubuntu 端末 その21 別のユーザーでアプリを実行する - gksuコマンド、gksudoコマンド

別のユーザーでアプリを実行する

  以前別のユーザーでコマンドを実行する方法や、
  Xサーバーのアクセスコントロールについて投稿しました。

  それらを踏まえて、別のユーザーでアプリを実行してみます。

gksuコマンドとgksudoコマンド

  「gksu」コマンドは、「su」コマンドと「sudo」コマンドのGUI版です。
  「gksudo」コマンドは、「sudo」コマンドのGUI版です。

  シェルスクリプトでルートユーザーでアプリを実行する際によく使われます。

  「gksu」コマンドが「su」コマンドと「sudo」コマンドのどちらを使うかは、オプションで指定できます。

  オプションを指定しなかった場合、「sudo」コマンドが使われます。
  この既定値は変更できます。

  gksuとgksudoの違い

    Ubuntuでは「gksudo」コマンドは「gksu」コマンドへのソフトリンクになっていますが、通常は「gksudo」コマンドを利用すると良いでしょう。

    「gksu」コマンドはrootユーザーのログインシェルを利用する時に使用するコマンド、という位置づけになっています。

  使い方

      gksu [-u ユーザー名] [オプション] [実行するコマンド]

    [ ]は省略可能です。
    実行するコマンドを省略した場合は、GUIが表示されます。

  uオプション

    コマンドを実行したいユーザー名を指定します。

  dオプション

    デバッグ情報を表示します。

  kオプション

    現在のユーザーの環境変数を保持します。

  lオプション

    ログインシェル上でコマンドを実行します。

  pオプション

    ユーザーが入力したパスワードを標準出力に出力します。
    シェルスクリプトでよく使われます。 

  mオプション

    パスワード入力画面で表示するメッセージを指定します。


  wオプション

    「su」コマンドを使います。
    このオプションは「gksu」コマンドで利用できます。

  Sオプション

    「sudo」コマンドを使います。
    このオプションは「gksu」コマンドで利用できます。
 

別のユーザーでアプリを実行する(GUI版)

  ここでは試しにNautilusを別のユーザーである「Ubuntu2」ユーザーで起動してみます。
  「ubuntu」ユーザーでログインしています。

  1.プログラム実行画面の表示

    オプション指定をせずに「gksudo」コマンドを実行します。
    事前にXサーバーのアクセスコントロールに、該当するユーザーを追加しておいてください。

    以下の画面が表示されます。


    実行

      実行するコマンドを入力します。

    ユーザーの指定

      実行するユーザーをメニューから選択します。
 

  2.拡張オプションの設定 

    「詳細」ボタンを押すと以下の画面が表示され、拡張オプションの指定ができます。


    今回はいずれのオプションも指定しません。

    ログインシェル

      lオプションに相当します。

    環境変数を変更しない

      kオプションに相当します。

  3.設定の確認

    今回は以下のように入力しました。
    拡張オプションはすべてオフです。


    「OK」ボタンをクリックします。

  4.パスワードの入力

    以下の画面が表示され、パスワードの入力が求められます。
    「sudo」コマンドが実行される場合、以下の画面が表示されます。


    パスワードを入力して「OK」ボタンをクリックします。

  5.アプリの起動

    以下のようにNautilusが「ubuntu2」ユーザーで起動します。


別のユーザーでアプリを実行する(CUI版)

  同じようにNautilusを「ubuntu2」ユーザーで起動してみます。

  1.コマンドの実行

    以下のコマンドを実行します。

      gksudo -u ubuntu2 nautilus

  2.パスワードの入力

    パスワードを入力し、「OK」ボタンをクリックします。


  3.アプリの起動

    Nautilusが「ubuntu2」ユーザーで起動します。

  

Ubuntu , コマンド , コンソール
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