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Ubuntu 12.10 アップグレード その1 - 事前準備と注意事項

Ubuntu 12.10へアップグレード

  Ubuntu 12.04からUbuntu 12.10へアップグレードする際の事前準備と注意事項です。

  アップグレードする前に

    アップグレードする前に自分の環境に適合するか、アップグレードの必要性があるか確認してからアップグレードしましょう。

    特にリリースされてから数週間は様子見するのも一つの手です。
    どのような不都合があるのか、一通り情報収集してからアップグレードしたほうが良いでしょう。
    一度アップグレードしてしまうと、12.04にダウングレードはできません。

    現状Ubuntu 12.04LTSが安定的に動作しているのであれば、急いでアップグレードする必要はありません。

事前準備と注意事項

  事前準備と注意事項です。

  1.Ubuntu 12.04が必須

    Ubuntu 12.10へアップグレードする場合、Ubuntu 12.04がインストールされている必要があります。
    それより前のバージョンがインストールされている場合は、一旦12.04までアップグレードする必要があります。

  2.追加リポジトリの無効化

    PPA等で追加したリポジトリはアップグレード時に自動的に無効化されます。
    これはアップグレードの失敗を可能な限り避けるためです。

  3.追加リポジトリの対応状況

    PPA等で追加したリポジトリが12.10に対応していることを確認します。
 
    非対応の場合でも、12.04のアプリをそのまま利用できることがありますが、「ソフトウェアの更新」によるアプリのアップデートはできません。

    特にシステム関係のアプリは、12.10に対応したものを利用しましょう。

  4.追加リポジトリの有効化

    無効化されたリポジトリは自動的に有効化されません。
    自分で有効化する必要があります。

    事前に自分で追加したリポジトリの情報(PPAなど)を記録しておくと良いでしょう。
    ソフトウェアソースで確認することができますが、PPAの情報は表示されません。

    launchpad等で検索してPPAの情報を確認しておきます。

  5.バックアップ

    必ずバックアップをとってください。
    もしアップグレードに失敗するとUbuntuが起動できなくなります。

    ClonezillaでディスクやOSを丸ごとバックアップしておくと復旧が楽です。
    最低でも自分が作成したデータ類はバックアップしておきましょう。

  6.他のアプリは全て終了する

    アップグレードに失敗しないためにも、他のアプリはすべて終了してください。

    アップグレードしながらYouTubeを見ていたら、FlashがXサーバーを巻き込んでフリーズしUbuntuが起動しなくなった、なんてオチは避けたいところです。

  7.システムのカスタマイズは元に戻す

    念の為ですが、Ubuntu TweakやCompiz Config設定マネージャー等でUbuntuの「システム設定」では変更できない設定を変更している場合は、元に戻しておいたほうが良いでしょう。

    ユーザーレベルのカスタマイズは、新規にユーザーアカウントを作成しそのユーザーでログインすれば全てデフォルトに戻ります。

    自動起動するアプリ等もデフォルトに戻るため、カスタマイズし過ぎて戻し方が分からなくなった場合は、
    新規にユーザーアカウントを作成する方法もあります。

  8.プロプライエタリなグラフィックドライバを削除

    これも念の為かつ環境によりますが、オープンソース版のグラフィックドライバに戻しておくと、インストール後の初起動時に余計なトラブルを回避できます。

  9.ディスクの空き容量

    Ubuntu 12.10パッケージをダウンロードするため、ディスクの空き容量を確保しておく必要があります。
    空き容量については現在のパッケージインストール状況にもよりますが、3〜5GB以上あればアップグレードに失敗することはないと思います。

  10.アップグレードは英語環境で行う

    念の為ですが、英語環境でアップグレードを行うと細かなトラブルに遭遇しにくくなります。
    「7.」でも書きましたが、アップグレード専用のユーザーアカウントを新規に作成し、英語環境で行うのもよいでしょう。
    アップグレード後にその作成したユーザーを削除すればOKです。

  11.不要なアプリはアンインストールする

    インストールしたけどほとんど利用しないアプリや使用しないアプリは、事前にアンインストールしておくと良いでしょう。
    不要なアプリのアンインストールは、アップグレード時間の削減になります。

    Ubuntuのアップグレードは、利用するアプリを精査する良い機会でもあります。

  12.時間に余裕を

    全てのパッケージがアップデートされるため、アップグレードは時間がかかります。
    またアップグレード時に、パッケージの設定を行う画面が表示されることがあります。

    日常的に利用するPCは、半日程度時間に余裕がある日にアップグレードしたほうが良いでしょう。


12.10 , Ubuntu , アップグレード
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