Ubuntu mdadm その87 - アレイを停止しても論理ボリュームのデバイスファイルが残る時は

アレイを停止しても論理ボリュームのデバイスファイルが残る

  環境によってはアレイを停止しても論理ボリュームのデバイスファイルが残ることがあります。
  以下はその状況と確認の例です。

  環境について

    以下のアレイを作成した環境でコマンドを実行しています。

• RAID 0アレイを作成するコマンドの実行・作成したアレイの確認と利用
• RAID 1アレイを作成する基本的なコマンドの例・作成したアレイの確認と利用
• RAID 4アレイを作成する基本的なコマンドの例・作成したアレイの確認と利用

  1.アレイの構築

    以下のように3つアレイを構築します。

  2.構築したアレイの状況確認

    構築したアレイの状況を確認します。


    3つのアレイが構築され、開始されていることが分かります。

  3.論理ボリュームのデバイスファイルの確認

    論理ボリュームのデバイスファイルを検索すると、以下のようになります。

  4.アレイの停止

    以下のようにすべてのアレイを停止します。

  5.アレイの状況確認

    アレイが停止したかアレイの状況を確認します。


    「md126」と2つのシンボリックリンクが残っています。

    /dev

    /dev/md

  6.システムログの確認

    アレイを停止した時のシステムログを確認します。
    赤字の箇所を見ると、「md126」は使用中と出力されています。


    そもそも「md126」上にパーティションは存在しない（ファイルシステムを作っていない）ため、アプリが使用中ということはありません。

    Ubuntuでは、Ubuntu起動時にアレイを監視するため、「mdadm」がモニターモードで起動します。
    これはアレイに異常が発生した時に、メール等の通知を行う役割があります。
    どうやらモニターモードで起動している「mdadm」がアレイを使用（参照）しているようです。

残った論理ボリュームのデバイスファイルを削除する

  論理ボリュームのデバイスファイルが残った状態で、再度アレイの構築しても特に影響はありませんでした。
  しかしもし、Resource busy等都合が悪い状況が発生したら、以下の方法で論理ボリュームのデバイスファイルを削除することができます。

  1.もう一度アレイを停止する

    もう一度アレイを停止します。
    ただし、「mdadm --stop --scan」で停止することはできないため、論理ボリュームを指定してアレイを停止します。


    アレイが停止したと表示されます。

  2.論理ボリュームのデバイスファイルの確認

    論理ボリュームのデバイスファイルを確認します。


    「md126」が削除されました。
    シンボリックリンクは残っていますが、これは放っておいても良いです。