Ubuntu mdadm その123 - RAID 1アレイの物理ボリューム数（スロット数）を減らすコマンドの例

RAID 1の物理ボリューム数（スロット数）を減らすコマンドの例

「RAID 1」のアレイを構成する物理ボリューム数（スロット数）を減らします。

ここでは例として、アレイを構成する物理ボリュームの1つである「/dev/sdf2」をアレイから取り除き、物理ボリューム数を2つにします。

環境について

物理ボリュームの情報や「RAID 1」アレイの作成方法については、以下を参考にしてください。

RAID 1アレイを作成する基本的なコマンドの例・作成したアレイの確認と利用

1.論理ボリュームの確認

比較のため、現状の論理ボリュームの情報を確認します。
赤字の箇所を見ると、アレイは3つの物理ボリュームで構成されていることが分かります。

ubuntu@vb-ubuntu1310:~$ sudo mdadm --detail /dev/md/RAID1Array
/dev/md/RAID1Array:
        Version : 1.2
Creation Time : Sun Apr 13 08:26:25 2014
     Raid Level : raid1
     Array Size : 102272 (99.89 MiB 104.73 MB)
Used Dev Size : 102272 (99.89 MiB 104.73 MB)
   Raid Devices : 3
Total Devices : 3
    Persistence : Superblock is persistent

    Update Time : Sun Apr 13 08:28:40 2014
          State : clean
Active Devices : 3
Working Devices : 3
Failed Devices : 0
Spare Devices : 0

           Name : vb-ubuntu1310:RAID1Array (local to host vb-ubuntu1310)
           UUID : 41180525:34419905:71d7ece0:6b26d4b5
         Events : 40

    Number   Major   Minor   RaidDevice State
       0       8       50        0      active sync   /dev/sdd2
       1       8       66        1      active sync   /dev/sde2
       2       8       82        2      active sync   /dev/sdf2

2.フォルティーディスクの設定

アレイから取り除く物理ボリュームを、「フォルティーディスク」に設定します。
物理ボリュームを1台減らすので、1つ物理ボリュームを「フォルティーディスク」に設定します。
ここでは「/dev/sdf2」を「フォルティーディスク」に設定します。

以下のコマンドを実行します。

ubuntu@vb-ubuntu1310:~$ sudo mdadm --fail /dev/md/RAID1Array /dev/sdf2
mdadm: set /dev/sdf2 faulty in /dev/md/RAID1Array

3.論理ボリュームの確認

「フォルティーディスク」に設定後の論理ボリュームの情報です。
「/dev/sdf2」が「フォルティーディスク」に設定されていることが分かります。

またアレイは「デグレードモード」で動作していることが分かります。

ubuntu@vb-ubuntu1310:~$ sudo mdadm --detail /dev/md/RAID1Array/dev/md/RAID1Array:
        Version : 1.2
Creation Time : Sun Apr 13 08:26:25 2014
     Raid Level : raid1
     Array Size : 102272 (99.89 MiB 104.73 MB)
Used Dev Size : 102272 (99.89 MiB 104.73 MB)
   Raid Devices : 3
Total Devices : 3
    Persistence : Superblock is persistent

    Update Time : Sun Apr 13 09:06:46 2014
          State : clean, degraded
Active Devices : 2
Working Devices : 2
Failed Devices : 1
Spare Devices : 0

           Name : vb-ubuntu1310:RAID1Array (local to host vb-ubuntu1310)
           UUID : 41180525:34419905:71d7ece0:6b26d4b5
         Events : 73

    Number   Major   Minor   RaidDevice State
       0       8       50        0      active sync   /dev/sdd2
       1       8       66        1      active sync   /dev/sde2
       2       0        0        2      removed

       2       8       82        -      faulty spare   /dev/sdf2

以上で準備は完了です。

4.物理ボリューム数を減らす

物理ボリューム数を減らします。
以下のコマンドを実行します。

コマンドやオプションの説明については、「物理ボリューム数（スロット数）を変更するコマンドの説明」を参考にしてください。

sudo mdadm --grow /dev/md/RAID1Array --raid-devices=2

5.コマンドの実行結果

以下のようにコマンドの実行結果が表示されます。

ubuntu@vb-ubuntu1310:~$ sudo mdadm --grow /dev/md/RAID1Array --raid-devices=2
raid_disks for /dev/md/RAID1Array set to 2

結果から、「/dev/md/RAID1Array」アレイの物理ボリューム数（スロット数）が「2」になったことが分かります。

6.アレイの修復

論理ボリュームの情報を見ると、以下のようにアレイの修復が開始されています。
赤字の箇所を見ると、物理ボリューム数（スロット数）が「2」になっています。

またアレイは「デグレードモード」で動作していないことが分かります。

ubuntu@vb-ubuntu1310:~$ sudo mdadm --detail /dev/md/RAID1Array
/dev/md/RAID1Array:
        Version : 1.2
Creation Time : Sun Apr 13 08:26:25 2014
     Raid Level : raid1
     Array Size : 102272 (99.89 MiB 104.73 MB)
Used Dev Size : 102272 (99.89 MiB 104.73 MB)
   Raid Devices : 2
Total Devices : 3
    Persistence : Superblock is persistent

    Update Time : Sun Apr 13 09:11:02 2014
          State : clean
Active Devices : 2
Working Devices : 2
Failed Devices : 1
Spare Devices : 0

           Name : vb-ubuntu1310:RAID1Array (local to host vb-ubuntu1310)
           UUID : 41180525:34419905:71d7ece0:6b26d4b5
         Events : 78

    Number   Major   Minor   RaidDevice State
       0       8       50        0      active sync   /dev/sdd2
       1       8       66        1      active sync   /dev/sde2

       2       8       82        -      faulty spare   /dev/sdf2

後は必要に応じて「フォルティーディスク」をアレイから取り除くと良いでしょう。

mdadm

スポンサー

コメントポリシー

コメントをする前に UbuntuのCode of Conduct（CoC/行動規範）を確認し、CoCに沿ったコメントをお願いします。

コメントの使い方は、コメントの使い方を参照してください。

同一カテゴリーの記事