Ubuntu 12.04からUbuntu 14.04へアップグレードする
Ubuntu 12.04からUbuntu 14.04へアップグレードします。事前準備と注意事項
アップグレード次の注意事項は、従来と同じです。「Ubuntu 12.10 アップグレード その1 - 事前準備と注意事項」を参考にしてください。
最低でも必ずバックアップはとっておきましょう。
端末からアップグレードする場合
ここでは「アップデートマネージャー」からアップグレードしますが、「端末」からアップグレードしたい場合、「Ubuntu 12.10 アップグレード その3 - 端末からアップグレードする」を参考にしてください。1.アップデートマネージャー
アップグレードは、「アップデートマネージャー」から行います。1-1.アップデートマネージャーの起動
Dashホームを開き、以下のようにアップデートマネージャーを起動します。1-2.通知の確認
以下のように「Ubuntuの新しいリリース '14.04.1 LTS'が利用可能です」と表示されます。「アップグレード」ボタンをクリックして「2.」に飛びます。
1-3.通知が表示されない時は
「Ubuntu 14.04.1」へのアップグレード通知が表示されない時は、設定の確認を行います。画面左下の「設定」ボタンをクリックします。
1-4.通知設定の確認
「ソフトウェアソース」の画面が表示されるので、「アップデート」のタブをクリックし「Ubuntuの新バーションの通知」が「長期サポート(LTS)版」になっているか確認します。「長期サポート(LTS)版」になっていなかったら、「長期サポート(LTS)版」を選択します。
設定を確認したら「閉じる」ボタンをクリックします。
1-5.アップデート
パッケージインデックスファイルを更新するため、「再チェック」ボタンをクリックします。チェック完了後、既存のアップデートがある場合は、一旦アップデートを行い再度通知が表示されるか確認します。
2.アップグレード準備
アップグレード準備です。2-1.リリースノート
以下のようにリリースノートが表示されます。「アップグレード」ボタンをクリックします。
2-2.リリースアップグレードツールのダウンロード
以下のようにリリースアップグレードツールのダウンロードが始まります。2-3.パスワードの入力
アップグレードは「root」で行う必要があるため、ログインしている管理者ユーザーのパスワードを入力し、「OK」ボタンをクリックします。2-4.アップグレード準備
アップグレードの準備が開始されます。2-5.レポジトリーの無効化
PPAなど、Ubuntu標準のリポジトリー以外のリポジトリーが無効化されます。「閉じる」ボタンをクリックします。
3.リポジトリーの更新とアップグレードの確認
リポジトリーの更新とアップグレードの確認です。3-1.リポジトリーの更新
リポジトリーの情報がUbuntu 14.04のリポジトリーに更新されます。3-2.アップグレードの確認
以下のようにアップグレードの確認が表示されます。「詳細」をクリックすると、パッケージの変更内容の一覧が表示されます。
「アップグレードを開始」ボタンをクリックします。
4.パッケージのダウンロード
「Ubuntu 14.04」のパッケージのダウンロードが開始されます。もしアップグレードを中止したい場合は、パッケージのダウンロードが完了する前に「キャンセル」ボタンをクリックしてください。
パッケージのダウンロードが完了すると、アップグレードは中止できなくなります。
また途中でPCの電源を切断しないようにしてください。
アップグレードに失敗します。
5.アップグレードのインストール
ダウンロードした「Ubuntu 14.04」のパッケージがインストールされます。「端末」をクリックすると、処理内容が表示されます。
6.設定ファイルの確認
いくつかのソフトウェアは、設定ファイルをデフォルトに戻すかどうか確認画面を表示します。基本的にデフォルトに戻した上で、後で必要な部分を再修正する方法が望ましいです。
6-1./etc/gnome/defults.list
アプリとファイルの関連付けに関する設定ファイルです。「ファイル同士の差異」をクリックすると、以下のように変更箇所が表示されます。
「置き換える」ボタンをクリックすると、デフォルトの設定に戻ります。
「そのまま」ボタンをクリックすると、既存のファイルをそのまま使用します。
この環境では「置き換える」ボタンをクリックしました。
6-2.NetworkManager.conf
「ネットワークマネージャー」の設定ファイルです。「置き換える」ボタンをクリックすると、デフォルトの設定に戻ります。
「そのまま」ボタンをクリックすると、既存のファイルをそのまま使用します。
この環境では「置き換える」ボタンをクリックしました。
6-3.sudoers
「sudo」等でコマンドなどを実行する際、どのユーザーにどのような許可を与えるのかを記述したファイルです。「置き換える」ボタンをクリックすると、デフォルトの設定に戻ります。
「そのまま」ボタンをクリックすると、既存のファイルをそのまま使用します。
この環境では「置き換える」ボタンをクリックしました。
6-4.30_uefi-firmware
「GRUB2」のUEFIに関する設定ファイルです。この環境では差異が表示されませんでした。
「置き換える」ボタンをクリックすると、デフォルトの設定に戻ります。
「そのまま」ボタンをクリックすると、既存のファイルをそのまま使用します。
この環境では「置き換える」ボタンをクリックしました。
7.GRUB2のインストール
ブートマネージャーである「GRUB2」のインストールを行います。アップグレーを行っている環境は、「BIOS+MBR」の環境です。
7-1.設定ファイルの選択
以下の画面が表示されるので、「/etc/default/grub」設定ファイルの扱いをメニューから選択します。「パッケージメンテナのバージョンをインストール」を選択すると、デフォルトの設定に戻ります。
「現在インストールされているローカルバージョンを保持」を選択すると、既存のファイルをそのまま使用します。
設定ファイルの扱いを選択したら、「進む」ボタンをクリックします。
この環境では、「パッケージメンテナのバージョンをインストール」を選択しました。
7-2.ファイルの差異を確認する場合
ファイルの差異を確認する場合、メニューから「バージョン間の差異を表示」を選択し「進む」ボタンをクリックします。以下のように差異が表示されます。
「進む」ボタンをクリックすれば、元の画面に戻ります。
7-3.GRUB2のインストール先の選択
以下のように「GRUB2」をインストールデバイスが表示されます。起動ディスクにチェックを入れ、「進む」ボタンをクリックします。
この環境では「/dev/sda」にチェックを入れました。
「進む」ボタンをクリックします。
8.サポートされていないパッケージの削除
「Ubuntu 14.04」でサポートされていないパッケージを削除するかどうかの選択を行います。「詳細」をクリックすると、以下のように削除対象のパッケージの一覧が表示されます。
「削除」ボタンをクリックすれば、サポートされていないパッケージが削除されます。
「そのまま」ボタンをクリックすれば、サポートされていないパッケージが削除されず残ります。
この環境では「削除」ボタンをクリックしました。
9.アップグレード完了
アップグレードが完了すると、以下の画面が表示されます。「すぐに再起動」ボタンをクリックし、PCを再起動します。
10.Ubuntu 14.04の起動
Ubuntu 14.04を起動します。10-1.ブートメニュー
PCを再起動すると、環境によっては以下のようにブートメニューが表示されます。「Ubuntu」を選択して「エンター」キーを押します。
補足
この環境では、他のパーティションに「Ubuntu 12.10」/「Ubuntu 13.04」/「Ubuntu 13.10」がインストールされているため、異なるバージョンのUbuntuを起動する項目が表示されていますが、気にしないでください。10-2.デスクトップ画面
ログインするとUbuntu 14.04のデスクトップ画面が表示されます。10-3.システム設定
「システム設定」を起動し「詳細」をクリックすると、「Ubuntu 14.04 LTS」になっていることが分かります。「端末」を起動し、以下のコマンドを実行すると「Ubuntu 14.04.1 LTS」になっていることが分かります。
lsb_release -a