マージするコミットオブジェクトのコミットメッセージを、マージコミットのコミットメッセージに追加する
コマンドのオプションで指定した「マージするコミットオブジェクト」の「コミットメッセージ」を、「マージコミット」の「コミットメッセージ」に追加します。追加されるコミットメッセージ
追加される「コミットメッセージ」は、ユーザーが指定した履歴数分の「コミットオブジェクト」の「コミットメッセージ」になります。また、追加される各「コミットオブジェクト」の「コミットメッセージ」は、「コミットタイトル」のみ追加されます。
「コミットタイトル」は、コミットの概要を表すためです。
注意
マージされる「コミットオブジェクト」の「コミットメッセージ」は追加されません。1.ブランチの確認
現在のブランチ構成を確認すると、以下のようになっています。現在のブランチは、「master」ブランチであることが分かります。
同様に、「HEAD」は「master」ブランチを指していることが分かります。
ここでは例として、「master」ブランチに「fix」ブランチをマージします。
2.ブランチの状態
ブランチの状態を図にすると、以下のようになります。見ての通り、この状態で「master」ブランチに「fix」ブランチをマージすると、「3ウェイマージ」によるマージになることが分かります。
3.コミットオブジェクトのコミットメッセージ
「fix」ブランチの「コミットオブジェクト」の「コミットメッセージ」は、以下のようになります。コミットオブジェクト | コミットメッセージ |
---|---|
Commit4 | new-001 support UTF-16 encoding |
Commit5 | new-002 add quick save feature |
Commit6 | bugFix-001 fix crash on startup |
Commit7 | bugFix-002 fix wrong encoding detection |
Commit8 | bugFix-003 fix memory leak |
4.コマンドの実行
コマンドのオプションは、以下のオプションを指定します。オプション | オプションの値 |
---|---|
--log | なし(=20が指定されたものとして扱う) |
--log= | コミットメッセージを追加するコミットオブジェクトの履歴数を指定する |
「端末」から、以下のコマンドを実行します。
コマンドの詳細は、「ファイルのマージを行うコマンドの説明」を参考にしてください。
ポイントは、赤字の箇所です。
git merge --log=3 --verbose fix
5.コミットメッセージの入力
「3ウェイマージ」によるマージが行われ、かつ、「マージコンフリクト」が発生しなかったため、「マージコミット」が行われます。通常のコミットと同様に「コミットメッセージ」を入力します。
見ての通り、「fix」ブランチの「ブランチヘッド」が指す「コミットオブジェクト」から、3つ分の「コミットオブジェクト」の「コミットメッセージ」が追加されています。
オプションで指定した3を超える「コミットオブジェクト」が存在する場合、それらの「コミットメッセージ」は、「・・・」で省略されます。
「コミットメッセージ」を入力したら、ファイルを上書き保存してテキストエディターを終了します。
6.コマンドの実行結果
「3ウェイマージ」によるマージの結果が表示されます。7.マージ後のブランチの確認
マージ後のブランチを確認すると、以下のようになっています。「master」ブランチの「ブランチヘッド」が指す「コミットオブジェクト」の識別子は、「マージコミット」で生成した「コミットオブジェクト」を指しています。
8.マージ後のブランチの状態
マージ後のブランチの状態を図にすると、以下のようになります。9.コミットメッセージの確認
「マージコミット」の「コミットメッセージ」を確認します。以下のように、「fix」ブランチの「コミットオブジェクト」の「コミットメッセージ」が、「コミットメッセージ」に追加されています。