Ubuntu Desktop週刊ニュースレター(2017/9/8)
「Ubuntu Desktop」ユーザー及び開発者の多くが関心を持つであろう情報が紹介されています。前回のUbuntu Desktop週刊ニュースレターは、以下を参照してください。
いくつか内容をピックアップします。
Ubuntuデスクトップ
「Ubuntu」のデスクトップに関する情報です。GNOME Shell 3.25.91にアップデート
「GNOME Shell」が「GNOME Shell 3.25.91」にアップデートされました。「GNOME Shell」は今後リリースされる「GNOME Shell 3.26」へアップデートされる予定です。
通知バッジのサポート
「Ubuntu Dock」で通知バッジのサポート作業が行われています。通知バッジはメールの未読数などアプリの状況を通知する仕組みです。
この機能の実装はアップストリームに対して提案され、現在レビュー中です。
KStatusNotifierシェル拡張のパッケージ化
インジケーターのサポート状況を改善するため、KStatusNotifierシェル拡張のパッケージ化が行われました。この件に関しては、以下を参照してください。
これにより「GNOME 3.26」で削除された「libappindicators」を利用するインジケーターが利用できるようになります。
テストプランのアップデート
「Ubuntu 17.10」の新規インストール時や「Ubuntu 17.10」へのアップグレード時、デフォルトのセッションが「Ubuntu」セッションになります。「Ubuntu」セッションでのリグレッションや不具合を確実に捕捉できるようにするため、「Ubuntu」セッションのテストプランがアップデートされました。
テストプランの内容は、以下を参照してください。
その他
その他の情報です。特定の環境でX11セッションを非表示に
「Ubuntu 17.10」ではデフォルトで「Wayland」セッションが使用されます。非ハイブリッドのNVIDIA GPUを利用している環境では、ユーザーがKMSを有効にしない限り、通常は「Wayland」セッションを利用することができません。
そしてKMSを有効にすると、今度はX11セッション(Ubuntu on Xorg)が利用できなくなります。
これはNVIDIAのプロプライエタリードライバーの制限によるものです。
しかしこのことを知らないユーザーにとって混乱を来すことになります。
そこでKMSが有効になっている環境ではX11セッションを表示しないように「GDM」に変更が加えられました。
この変更はアップストリームに対しても提案しています。
不具合の詳細は、以下を参照してください。
インストーラーのテーマが正しく適用されるようになった
「Ubuntu」のインストーラーである「Ubiquity」は、インストールのみ行うモード利用時に「GNOME」のデフォルトのテーマである「Adwaita」テーマが適用されていました。この問題が修正され、ライブセッションの時と同様に「Ubuntu」のテーマが適用されるようになりました。
Totemのパフォーマンス改善作業
「Totem」のパフォーマンス改善作業が行われています。「Totem」はデフォルトでインストールされる動画プレーヤーです。
開発チームは時間をかけ問題の根本を追求する作業を行い、CPUの使用率を約50%低減する修正作業を行っています。
Intel GPUドライバー
ハードウェアアクセラレーションをデフォルトで利用できるようにするため、Intelドライバーをデフォルトでインストールするための作業がもうすぐ完了する予定です。いくつかの確認作業とパッケージのアップデート作業が残っています。