Cinnamon 3.6の新機能と変更点
2017年10月24日にリリースされた「Cinnamon 3.6」の新機能と変更点の紹介です。オンスクリーンキーボードの改善
オンスクリーンキーボードは、サイズや配置位置を変更できるようになりました。また画面の上部や下部に配置でき、画面の1/2のサイズか、1/3のサイズ、もしくは1/4のサイズで配置することもできます。
「AT-SPI(テキストエントリーにフォーカスがあたると自動的にオンスクリーンキーボードを表示するための機能)」が修正され、「Onboard」と「Cinnamon」がお互いに動作に干渉しないように修正されました。
これによりユーザーは、「Cinnamon」のオンスクリーンキーボードと「Onboard」のオンスクリーンキーボードの好きな方を利用できます。
GNOMEオンラインアカウント
「Cinnamon 3.6」は「GNOMEオンラインアカウント」をサポートしました。これによりデフォルトのファイルマネージャーである「Nemo」から、「Google Drive」と「OwnCloud」にアクセスできるようになりました。
Libinputのサポート
「Linux Mint 18.3 Cinnamon Edition」では、デフォルトでLibinputのサポートが含まれます。「Cinnamon 3.6」は、「Synaptics」と「Libinput」の両方を完全にサポートし、どのドライバーを利用しているかに関わらず多くのタッチパッドが期待通り動作するよう、自動設定を有効にしてリリースされます。
その他の改善
「Nemo」の機能拡張のパフォーマンスと安定性が改善されました。また「Alt+Tab」によるウィンドウスイッチャーも改善され、すべてのワークスペースにあるウィンドウを表示できるようになりました。
最小化されたウィンドウを選択肢の最後に持っていく設定も可能になりました。
Linux Mint 18.3の変更点
「Linux Mint 18.3」の変更点の紹介です。PIA Managerの改善
「PIA Manager」はユーザーモードで動作するようになり、root権限やroot認証のためのパスワード入力が不要になりました。「PIA Manager」は、PIAアカウントに接続したりPIA VPNに接続するためのツールです。
「PIA Manager」は「Linux Mint 18.3」のリポジトリーから利用可能になり、「ソフトウェアマネージャー」からインストールすることも可能です。
Redshift
「Linux Mint 18.3」では、「Redshift」がデフォルトでインストールされるようになります。「Redshift」はスクリーンの色温度を時間に応じて調整するツールです。
夜間は目への負担を軽減するため、自動的にスクリーンの色温度を下げます。
「Redshift」はアクセサリーメニューから起動できます。
Mintreport
「Mintreport」ではクラッシュレポートに加え、注意や警告など様々な情報を表示します。PCの状態を調査及び検出し、ユーザーに関連する情報だけを表示できます。
上記の画面の例では、ユーザーがバックアップツールである「Timeshift」の設定を行っていない状況を「Mintreport」が検出し、その情報を表示しています。
「Mintreport」は、OSをより安定してそして便利に活用するための情報を表示し、さらにトラブルに対応するための情報も表示します。
Xedの改善
デフォルトのテキストエディターである「Xed」では、テキストのプレビューを表示するミニマップに対応しました。Xreaderの改善
デフォルトのPDFビューワーである「Xreader」では、DPIとモニターのサイズを検出し、スクリーン上のドキュメントのサイズを実用紙のサイズに合うよう調整できるようになりました。この機能はズームを行っていない(ズームレベル100%)の時に機能します。