Mir 0.28.1がリリースされました
2017年11月2日に、「Mir 0.28.1」がリリースされました。「Mir 0.28.1」は「Ubuntu 18.04」向けにリリースされていますが、「“Mir development team” team」が提供する「Mir release ppa」PPAを利用することで、「Ubuntu 16.04」以降のバージョンでも「Mir 0.28.1」を利用することができます。
マイナーアップデート
「Mir 0.28.1」は「Mir 0.28.0」のマイナーアップデート版であり、不具合の修正や改良が行われています。APIやABIの変更はありません。
注目すべき改良点の1つは、他のディストリビューション上で「Mir」をビルドできるように、ビルドに関する問題が修正されている点です。
以前「Mir on Fedora」について紹介しましたが、その修正が含まれています。
ただし十分なテストができていないため、もしビルドに関する問題を見つけたらその旨を報告して欲しいとのことです。
不具合報告は「freenode」の「#ubuntu-mir」か、GitHubの以下のページで受け付けています。
Mir 0.28.1の変更点
「Mir 0.28.1」の変更点の紹介です。改良点
- Fedoraでビルドエラーが発生する問題の修正
- Mir EGLが利用できない環境でMir EGLを使用するコンポーネントをビルドしないように変更
- GMockの検出処理の改善
- Wayland上でキーマップのサポート
- miral-app, miral-desktopがデフォルトでSDLのWaylandサポートを使用するように変更
不具合の修正
- Waylandのデモクライアントがクロスコンパイルできない問題の修正(Wayland demo client doesn't cross-compile)
- drn.hファイルを見つけられない不具合の修正(mir fails to find drm.h)
- ビルドプロセスがDebianのツールチェーンに依存する問題の修正(Build process depends on debian toolchain)
- XWaylandクライアントの再描画が正しく行われない不具合の修正(XWayland clients updates not causing redraw)
- バッファーのバイパスに関する問題の修正
GitHubに移行
今まで「Mir」プロジェクトは「Launchpad」上で管理されていました。これからは「GitHub」上で管理されます。
これは外部の開発者や協力者がより簡単に「Mir」プロジェクトに参加できるよう、「GitHub」への移行が行われました。
今後修正の提供や不具合報告は、以下で行ってください。