Build 17704のWSLに関する変更点
2018年6月27日にリリースされた「Build 17704」の「WSL」に関する変更の紹介です。WSLとは
「WSL」は、「Windows」上でLinuxバイナリーを動作させるための仕組みです。「Windows」上で「Ubuntu」や「openSUSE」などLinux環境を構築し、「Windows」からLinuxの実行ファイルを利用することができます。
「WSL」及びLinuxディストリビューションのインストール方法は、以下を参照してください。
- Ubuntu 16.04をインストールするには
- Ubuntu 18.04をインストールするには
- openSUSE Leap 42をインストールするには
- SUSE Linux Enterprise Server 12をインストールするには
- Kali Linuxをインストールするには
- Debian GNU/Linuxをインストールするには
- Windows Server 2016にUbuntu 16.04をインストールするには
リリースノート
変更点の詳細は、リリースノートを参照してください。今回コンソールに関する変更点はありません。
WSLの機能の改善や変更
「WSL」に関する機能の改善や変更です。1.ユーザーを指定してコマンドを実行可能に
「wsl.exe」にユーザーを指定する「-u」「--user」オプションが追加されました。
C:\>wsl --help
使用法: wsl.exe [オプション] ...
オプション:
-d, --distribution <ディストリビューション名>
指定したディストリビューションを起動します。
-e, --exec <コマンド ライン>
指定した Linux コマンドを実行します。残りの引数は
実行するコマンド ラインとして使用されます。
-u, --user <ユーザー名>
指定したユーザーとして実行します。
--help
この使用法の情報を表示します。
--
引数の解析を停止し、残りの引数を Linux プロセスに渡します。
使用法: wsl.exe [オプション] ...
オプション:
-d, --distribution <ディストリビューション名>
指定したディストリビューションを起動します。
-e, --exec <コマンド ライン>
指定した Linux コマンドを実行します。残りの引数は
実行するコマンド ラインとして使用されます。
-u, --user <ユーザー名>
指定したユーザーとして実行します。
--help
この使用法の情報を表示します。
--
引数の解析を停止し、残りの引数を Linux プロセスに渡します。
これにより改善する問題は、以下を参照してください。
2.DrvFsのマウントオプション変更
以前紹介したように、大文字・小文字の区別を制御するマウントオプションのデフォルト値が変更されました。本ビルド以降、「case=off」がデフォルトになります。
これにより改善する問題は、以下を参照してください。
- cl.exe can't access file in mixed case sub-directory of parent created through wsl
- IIS reports “404 Not Found” error for files in directories created in WLS Bash
- per directory case sensitivity breaks Windows builds
3.実行中のディストリビューションを終了可能に
「wslconfig.exe」に実行中のディストリビューションを終了する新しい「/t」「/terminate」オプションが追加されました。
C:\>wslconfig /h
Linux 用 Windows サブシステムの管理操作を実行します
使用法:
/l, /list [/all]
登録されたディストリビューションを一覧表示します。
/all - すべてのディストリビューションを一覧表示します (オプション)。
現在インストールまたはアンインストール中のものも含まれます。
/s, /setdefault <ディストリビューション名>
ディストリビューションを既定として設定します。
/t, /terminate <ディストリビューション名>
ディストリビューションを終了します。
/u, /unregister <ディストリビューション名>
ディストリビューションの登録を解除します。
/upgrade <ディストリビューション名>
ディストリビューションを WslFs ファイル システム形式にアップグレードします。
Linux 用 Windows サブシステムの管理操作を実行します
使用法:
/l, /list [/all]
登録されたディストリビューションを一覧表示します。
/all - すべてのディストリビューションを一覧表示します (オプション)。
現在インストールまたはアンインストール中のものも含まれます。
/s, /setdefault <ディストリビューション名>
ディストリビューションを既定として設定します。
/t, /terminate <ディストリビューション名>
ディストリビューションを終了します。
/u, /unregister <ディストリビューション名>
ディストリビューションの登録を解除します。
/upgrade <ディストリビューション名>
ディストリビューションを WslFs ファイル システム形式にアップグレードします。
WSLの不具合修正
「WSL」に関する不具合の修正です。1.高速起動が有効な環境で起動に失敗する不具合の修正
高速起動が有効な環境で「WSL」を起動しようとすると、「Error: 0x800703fa」エラーが発生し「WSL」の起動に失敗する不具合が修正されました。これにより改善する問題は、以下を参照してください。
2.UNIXドメインソケットに関する不具合の修正
切断されたUNIXドメインソケットのピア情報を保持するように修正されました。これにより改善する問題は、以下を参照してください。
ブロッキングしないUNIXドメインソケットで永遠に「EAGAIN」エラーが発生する不具合が修正されました。
これにより改善する問題は、以下を参照してください。