GNOMEをそのまま採用するべきか、Ubuntu独自の色を継続するべきか
既知の通り「Ubuntu」は、「Ubuntu 17.10」からデフォルトのデスクトップ環境に「GNOME」を採用しています。しかし「Ubuntu」では、アップストリームの「GNOME」をそのまま採用するのではなく、テーマの変更や「Ubuntu Dock」の採用など「GNOME」に変更を加えています。
また一部のGNOMEコアアプリケーションは、意図的に古いバージョンを採用しています。
これは「Unity」から「GNOME」への移行に際し、既存ユーザーに可能な限り円滑に移行してもらうためであり、加えてこれらの変更は「Ubuntu」ユーザーからのフィードバックに基づき、検討や議論が行われた結果です。
そして「Ubuntu 18.10」では、さらにテーマがコミュニティー主導のテーマである「Yaru」に切り替わりました。
このテーマは「Ubuntu」のコミュニティーによる成果であり、アップストリームの「GNOME」が採用しているテーマとは全く異なるものです。
ピュアなGNOMEに戻すべきか
さてこのまま「Ubuntu」独自の色を継続していったほうが良いのか、それともアップストリームの「GNOME」そのままを採用し、ピュアなGNOMEに戻すべきかアンケートが実施されています。これはただのアンケートであり、直接方針変更に結びつくものではありません。
皆の反応を見たい・どう思う?と言った内容です。
そもそも「Ubuntu 18.10」はもうすぐβリリースを控えており、今から変更するのは現実的ではありません。
また「Suru」アイコンの開発者が、ディストリビューション独自のテーマの開発は好ましくないとの内容を展開しており、アンケート実施の理由にこの件も添えられています。
ディストリビューション独自のテーマの開発は、様々なアプリで適切な表示を行えるようにテーマを修正することが大変であること、そのためそれに付随する開発やテストのコスト、そして継続的にかかるメンテナンスコストが大きいこと、異なるプラットフォーム間で統一感が無くなってしまうことが理由として挙げられています。