Mir その59 - Vulkan on Mir・隔離されたデスクトップ環境・egmdeがX11アプリを試験的にサポート

Vulkan on Mir

「Vulkan」は3Dのグラフィックライブラリーです。
「OpenGL」の次世代のライブラリーですが、「OpenGL」も引き続き提供されます。

• Vulkan on Mir/Wayland

さて「Vulkan」を利用したサンプルプログラム「Hologram」が「Mir」上で動作しました。


上記の「Hologram」は「Wayland」上で動作するようにビルドされており、「Wayland」をサポートした「Mir」ディスプレイサーバー上で動作する「egmde」デスクトップ上で動作しています。

隔離されたデスクトップ環境

「Snap」には、ソフトウェアを隔離して配置する仕組みがあります。
この隔離は「Confinement」と表現され、「Confinement」にはいくつか種類があります。
一番隔離レベルが高い「Confinement」は、「Strict confinement」です。
隔離レベルが高いということは、安全性が高い（よりセキュアな環境）ということを意味します。

• An example Mir desktop snap

egmde-confined-desktop

さて以前「Mir」のサンプルシェルである「egmde」を紹介しました。
「egmde」は「Classic confinement」で提供され、低い隔離レベルで動作していました。

そして「Strict confinement」に対応した「egmde-confined-desktop」が登場しました。
「egmde-confined-desktop」には、「egmde」上で動作するサンプルアプリケーションがいくつか含まれています。

ソースコード

「egmde-confined-desktop」のソースコードは以下で参照できます。

• MirServer/egmde-confined-desktop

waylandインターフェース

Snapアプリケーションは「egmde-confined-desktop」が提供する「wayland」スロットに接続し、「wayland」を利用することができます。


上記の画像は、「mir-kiosk-apps」で提供される「photoviewer」サンプルアプリを「wayland」スロットに接続し動作させている画面です。

egmdeのX11アプリサポート

「XWayland」経由でX11アプリをサポートした「egmde」が登場しました。

• Experimental XWayland in egmde

「XWayland」は「Wayland」上でX11アプリを動作させる仕組みです。
現在の実装はあくまで試験的なもので、安定版ではありません。
この機能を利用するには、以下のコマンドを実行します。