Linux Mint月刊ニュース
「Linux Mint」開発チームはLinux Mint月刊ニュースにて「Linux Mint」の開発状況や取り組みを紹介しています。Nemoの改良
「Nemo」は「Cinnamon」で採用されているファイルマネージャーです。ファイルやフォルダーのピン留め
「Nemo」ではユーザーが頻繁に利用するファイルやフォルダーをピン留めし、一覧の上部に表示できるようになります。これによりユーザーは、頻繁に利用するファイルやフォルダーに即座にアクセスできるようになります。
条件付きアクション
ファイルを右クリックすると、ファイルに対して実行可能なアクションが表示されます。従来は一般的なアクションが表示されていましたが、「Nemo 4.2」以降条件付きのアクションを利用できるようになります。
条件付きアクションは特定の条件において特定のファイルを対象にし、スクリプトや外部コマンドを利用できます。
例えば画像ファイルを右クリックすれば、「壁紙に設定」アクションを実行できます。
このアクションはすべての画像ファイルで表示されるアクションであり、どのようなファイルを選択していようとも、そのファイルが画像ファイルであればこのアクションが表示されます。
また画像ファイルに位置情報が含まれている場合、その位置情報から地図を表示するアクションも実装可能です。
将来的に特定のユースケース(一連の作業や使われ方)に対応したアクションが作成される予定です。
Cinnamon Menuの改良
「Cinnamon」は以前よりも高速化され、軽快な動作を提供します。メモリーの使用量は低減し、読み込みにかかる時間も短縮しています。
これらの改良は「DocInfo」及び「Appsys」の見直しや、「Muffin(ウィンドウマネージャー)」及び「Application Menu」で行われた改良から得られた成果です。
同じアプリケーション名の表示改善
アプリケーションは、「テキストエディター」のようにメニューやランチャーに表示する名称と、アプリケーション自身の名称を持ちます。同じアプリケーション名を持つアプリが複数インストールされている場合、以下のようにアプリケーション名に加え、アプリケーション自身の名称も表示するようになります。
またdebパッケージ由来のアプリとFlatpak由来のアプリがインストールされており、両アプリが同じアプリケーション名だった場合、以下のようにFlatpak由来である旨が表示されます。
スクロールバーの設定
オーバーレイスクロールバーの有効・無効の切り替えや、スクロールバーの各種設定をシステム設定から行えるようになります。Xappの改良
Xappは基本的なアプリのセットです。どのデスクトップ環境でも横断的に採用されています。
伝統的なショートカットキーのサポート
「Xapp」由来のアプリである以下のアプリでは、伝統的なショートカットキーである「Ctrl+Q」及び「Ctrl+W」をサポートしました。- Pix
- テキストエディター
- ドキュメントビューアー
- メディアプレーヤー
- 画像ビューアー
ドキュメントビューアーの改良
ドキュメントビューアーでは、ツールバーにズームセレクターを追加できるようになります。MintBox 3の開発
「MintBox 3」は「Linux Mint」をプリインストールした省スペースなPCです。現在「Linux Mint」開発チームは「Compulab」と連携し、今までで最もパワフルな「MintBox」の開発を行っています。
「MintBox 3」は「Airtop 3」がベースになる予定です。
最終的なスペックや価格はまだ決まっていませんが、以下の内容が検討されています。
基本構成
項目 | 内容 |
---|---|
CPU | Core i5(6コア) |
メモリー | 16 GB |
ストレージ | 970 EVO 256GB |
その他 | Wi-Fi/FM-AT3 FACEモジュール |
価格 | $1,543 |
ハイエンド
項目 | 内容 |
---|---|
CPU | Core i9 |
メモリー | 32 GB |
GPU | GTX 1660 Ti |
ストレージ | 970 EVO 1TB |
その他 | Wi-Fi/FM-AT3 FACEモジュール |
価格 | $2,698 |