Ubuntu Touch OTA-18がリリースされました
2021年7月14日、「Ubuntu Touch OTA-18」がリリースされました。Ubuntu Touchとは
「Ubuntu Touch」は、スマートフォンやタブレットなどモバイルデバイス向けのOSであり、ユーザーのプライバシーと自由を尊重するOSです。UbuntuベースのOS
「Ubuntu Touch」は「Ubuntu」ベースで開発されているOSであり、開発は「UBports」コミュニティーにより行われています。モバイルのUXとデスクトップのUX
外部ディスプレイとキーボード、そしてマウスをモバイルデバイスに接続すれば、UIがデスクトップ向けのUIに変化し、デスクトップとして活用することもできます。つまり1つのモバイルデバイスで、モバイルのUXとデスクトップのUXを利用することができます。
Ubuntu Touchがサポートしているデバイス
「Ubuntu Touch」がサポートしているデバイスや、各デバイスで利用可能な機能及び制限は、以下を参照してください。Ubuntu Touchインストーラー
「Ubuntu Touch」は「UBports Installer」を利用してインストールします。「UBports Installer」は、「Windows」「macOS」「Linux」に対応しています。
「UBports Installer」の使い方は、以下の動画を参考にしてください。
Ubuntu Touch OTA-18の新機能と変更点
「Ubuntu Touch OTA-18」は「UBports」による「Ubuntu Touch」の18回目のアップデートです。アップデート対象デバイス
「Ubuntu Touch OTA-18」は、以下のデバイス向けにリリースされています。以下のデバイスを利用しているユーザーは、来週までにアップデートが提供されます。
- LG Nexus 5
- OnePlus One
- Fairphone 2
- LG Nexus 4
- BQ E5 HD Ubuntu Edition
- BQ E4.5 Ubuntu Edition
- Meizu MX4 Ubuntu Edition
- Meizu Pro 5 Ubuntu Edition
- BQ M10 (F)HD Ubuntu Edition
- Nexus 7 2013 (Wi-Fi and LTE models)
- Sony Xperia X
- Sony Xperia X Compact
- Sony Xperia X Performance
- Sony Xperia XZ
- Sony Xperia Z4 Tablet
- Huawei Nexus 6P
- OnePlus 3 and 3T
- Xiaomi Redmi 4X
- Google Pixel 3a
- OnePlus 2
- F(x)tec Pro1
- Xiaomi Redmi 3s/3x/3sp (land)
- Xiaomi Redmi Note 7
- Xiaomi Redmi Note 7 Pro
- Xiaomi Mi A2
- Volla Phone
- Samsung Galaxy S3 Neo+ (GT-I9301I)
- Samsung Galaxy Note 4
PinePhone/PineTabについて
「PinePhone」及び「PineTab」向けのアップデートは、上記デバイスとは別にリリースされます。また「PinePhone」及び「PineTab」向けの「Stableチャンネル」では、「OTA-18」の名称(ラベル)が付いたアップデートは提供されません。
機能の改善や改良が主な変更点
現在開発チームは「Ubuntu Touch」のベースOSを「Ubuntu 16.04 LTS」から「Ubuntu 20.04 LTS」へ移行する作業に注力しています。そのため「Ubuntu 16.04 LTS」ベースの「Ubuntu Touch」では開発コストを抑えるため、安定性向上に注力した取り組みが行われています。
言い換えれば大規模な新機能の実装等は行われず、機能の改善や改良が主な変更点になります。
Media-hubの作り直し
「Media-hub」はオーディオや動画再生を処理するサービスで、アプリケーションによるメディア再生を一元化的に管理します。これによりシステムはメディアの再生状況を把握でき、状況により振る舞いを変化させることができます。
例えば電話がかかってきた時に一時的に再生を停止し、通話終了後に再生を続行できます。
またメディア再生中にスマホのディスプレイをスリープに移行した時でも、メディアプレーヤーはシステムがスリープしないように、もしくはスリープ中はメディアの再生を停止するように振る舞いを決められます。
今までの「Media-hub」は実装が複雑で、改良や高速化が困難でした。
そこで今回「Media-hub」が書き直され、扱い易さと拡張性が向上しました。
将来的にピクチャーインピクチャーで動画を再生したりEQ(イコライザー)のような機能に対応できる日が来るかもしれません。
Lomiriのメモリー使用量削減
「Lomiri」は「Ubuntu Touch」のシェル(システムUI)です。旧名は「Unity」です。
「Lomiri」の実装がスリム化され、パフォーマンスに影響を与えることなく壁紙を縮小表示できるようになりました。
例えば「BQ E4.5」デバイスでデフォルトの壁紙を利用している場合、「Ubuntu Touch OTA-17」と比較して約60MBものメモリー消費量を抑えることができます。
またこれによりすべてのデバイスでシステム全体の応答性が向上しています。
壁紙の縮小表示の改善によるメモリー使用量の削減量は、デバイスのディスプレイ解像度と壁紙の解像度に依存しますが、すべてのデバイスで最低でも30MBのメモリー使用量を削減できます。
その他の改善
「Morphブラウザー」で新規タブを開いた時に、オンスクリーンキーボードが自動的に表示されるようになりました。「Ctrl + Alt + T」キーで端末が起動するようになりました。
オンスクリーンキーボードに「 (度)」が追加されました。
「Messages(メッセージアプリ)」に「Stickers」が追加され、画像を送信できるようになりました。
アラームでスヌーズを見逃しても、その時点から再度スヌーズできるようになりました。
Ubuntu Touch OTA-18をインストールするには
「Ubuntu Touch OTA-18」をインストールする方法です。1.stableチャンネルでUbuntu Touchを利用している場合
現在「stable」チャンネルですでに「Ubuntu Touch」を利用している場合、「System Settings」の「Updates」画面から「Ubuntu Touch OTA-18」へアップデートできます。ただしアップデートはリリース日から2021年7月21日にかけてランダムに提供されるため、デバイスによってアップデートを受け取れる時期が異なります。
これはアップデートに問題が見つかった際に、ユーザーへの影響を軽減するための措置です。
即座にアップデートを適用したい場合
即座にアップデートを適用したい場合、まずデバイスのADBアクセスを有効にします。次に「adb shell」上で以下のコマンドを実行します。
sudo system-image-cli -v -p 0 --progress dots
2.Ubuntu Touchを新規にインストールする場合
「Ubuntu Touch」を新規にインストールする場合、以下を参考にして「Ubuntu Touch OTA-17」をインストールしてください。不具合を見つけた時は
不具合を見つけた時は、まず以下のドキュメントに目を通し不具合の報告方法を確認してください。また同様の不具合がすでに報告されていないか、以下で確認してください。