UBportsが開発に参加・協力しているプロジェクト
「UBports」と言えば「Ubuntu」ベースのモバイルデバイス向けOSである「Ubuntu Touch」の開発元として有名ですが、「UBports」では「Ubuntu Touch」の開発だけでなく他プロジェクトの開発にも参加及び協力しています。「UBports」が開発に協力しているプロジェクトの成果はいずれも、「Ubuntu Touch」の開発に活用されています。
Halium
「Halium」はハードウェア抽象レイヤーを開発するプロジェクトです。これは「Android」がプリインストールされたモバイルデバイス上でLinuxを実行できるようにするための仕組みです。
「Halium」にはデバイス固有の「Linux kernel」やデバイスドライバー、ハードウェアと通信するために必要な「Android」サービス、そして「Libhybris」が含まれています。
また「Halium」では、「Android」デーモンと通信しそしてハードウェアを活用するために必要なミドルウェア(ソフトウェア)の標準化にも取り組んでいます。
例えば以下のミドルウェアが該当します。
- OFono/RILd
- カメラサービス
- Pulseaudio / Audiofingerglue
- GPS
- メディアコーデック
その一方ユーザーに近い層で動作する以下のソフトウェアは各Linuxディストリビューションに任されており、「Halium」の管轄下にありません。
- ディスプレイサーバー
- ツールキット
- ユーザーインターフェース
- アプリケーション
Lomiri
「Lomiri」は「Ubuntu Touch」で採用されているグラフィカルシェルです。デスクトップ環境と言ったほうが分かりやすいかもしれません。
「Lomiri」は元々「Canonical」が「Unity 8」という名称で開発していたデスクトップ環境ですが、「Canonical」が「Unity 8」の開発を中止した時にその開発がコミュニティーに引き継がれ、現在は「Lomiri」という名称で開発が行われています。
「Lomiri」は元々「Unity 8」がそうであったようにデスクトップOS向けにも開発されています。
Ayatana Indicators
「Ayatana Indicators」はアプリケーションインジケーターを提供するための仕組みです。「Ubuntu Touch」で利用されているソフトウェアの1つです。
UBports Installer
「UBports Installer」はモバイルデバイスに「Ubuntu Touch」をインストールするためのインストーラーです。ちなみに「Ubuntu Touch」だけでなく「VollaOS」「Sailfish OS」「Droidian」のインストールにも対応しています。
VoLTE
「VoLTE(Voice over LTE)」は「LTE(Lont Term Evolution)」上で通話するための仕組みです。「VoLTE」を利用するには「VoLTE」に対応したOSとモデム(ファームウェア)が必要です。
しかし現状モバイルOS向けにオープンソースで実装された「VoLTE」がありません。
これを実現するため「UBports」は「VoLTE」の調査や開発を行うプロジェクトを立ち上げ、開発に協力しています。