Intel Alder Lake Sのパフォーマンステスト
「Phoronix」で「Core i9 12900K(16C/24T)」のパフォーマンステストが実施されました。テストは開発版「Ubuntu 22.04 LTS」や「Linux kernel」のバージョンを差し替えた環境など複数の環境で実施されています。
PコアとEコア
「Intel Alder Lake S」では従来のCPUからアーキテクチャーが変わり、一部のモデルで高性能なPコア(Performance-cores)と高校率なEコア(Efficient-core)を搭載しています。Intel Alder Lake SとLinux kernel
Pコア/Eコアを搭載した「Intel Alder Lake S」で十分なパフォーマンスを得るには最低でも「Linux kernel 5.16」以降が必要です。Ubuntu 22.04 LTSとLinux kernel
しかし「Ubuntu 22.04 LTS」では「Linux kernel 5.15」が採用されており、パフォーマンステストが実施された時点では、「Intel Alder Lake S」周りの改善が「Linux kernel 5.16」以降からバックポートされていません。まずはこの状態で実施されたテスト結果の概要を見てみましょう。
テスト環境やテスト結果の詳細は、以下もしくは上記リンク先を参照してください。
パフォーマンスが最適化されていない
ベンチマークによってはPコア/Eコアへのタスク割り当てが最適化されておらず、Pコアで処理されることもあればEコアで処理されることもあり、ベンチマークを実行するたびに結果が変化するとのことです。またベンチマーク結果から「Linux kernel 5.16」環境と比べると、約14%程度パフォーマンスが低下します。
Intel Alder Lakeのサポート改善へ
テスト実施時点では「Intel Alder Lake」の改善がバックポートされていませんでした。しかし「Canonical(Ubuntu)」のエンジニアが「Linux kernel 5.15」シリーズで改善をバックポートする取り組みを実施しています。
この提案が通れば「Linux kernel 5.15」シリーズのポイントリリースで、パフォーマンスが改善されるでしょう。
つまり「Ubuntu 22.04 LTS」でも「Intel Alder Lake」のサポートが改善されることになります。