Ubuntu Budgie 22.04 LTSの新機能と変更点
リリースノートから「Ubuntu Budgie 22.04 LTS」の新機能と変更点を紹介します。リリースノート
「Ubuntu Budgie 22.04 LTS」のリリースノートは以下で参照できます。リリース情報
「Ubuntu Budgie 22.04 LTS」のリリース情報は、以下を参照してください。サポート期間
「Ubuntu Budgie 22.04 LTS」はLTSリリース(長期サポート版)であり、リリースされてから3年間のサポートが提供されます。「Ubuntu Budgie 22.04 LTS」は2022年4月にリリースされたため、2025年4月までサポートが提供されます。
以前のバージョンからアップグレード可能
以下のバージョンから、直接「Ubuntu Budgie 22.04 LTS」へアップグレード可能です。- Ubuntu Budgie 20.04 LTS
- Ubuntu Budgie 21.10
アップグレード可能なタイミングはバージョンにより異なります。
アップグレード可能なタイミングは「Ubuntu」と同じなため、以下を参照してください。
Ubuntuと共通する新機能や既知の問題
「Linux kernel」やアプリケーションの一部は「Ubuntu」と共有しています。「Ubuntu」と共通する新機能や既知の問題は、以下を参照してください。
アプレットとミニアプリ
アプレットとミニアプリに関する変更点です。1.budgie-indicator-applet
「budgie-indicator-applet」は「ayatana-indicators」をサポートするように変更されました。2.ayatana-indicator-applet
「ayatana-indicator-applet」は「Evolution」や「Thunderbird」で設定された予定やカレンダーのイベントを表示するアプレットです。「ayatana-indicator-applet」を利用できるようになりました。
3.ayatana-webmail
「ayatana-webmail」はEメール受信時に「Plank」に通知を表示するアプレットです。「ayatana-webmail」を利用できるようになりました。
4.budgie-applications-menu-applet
「budgie-applications-menu-applet」はアプリケーションランチャーです。検索結果で表示されるアプリケーション上で右クリックし、コンテキストメニューを表示できるようになりました。
またデスクトップエントリーファイル(.desktop)ファイルに指定されている「PrefersNonDefaultGPU」を読み込み、使用するGPUを自動的に選択できるようになりました。
同様にコンテキストメニューからGPUを選択できるようにもなりました。
アプリケーション検索時、検索結果に「Nemo」に登録されているブックマークも検索対象になりました。
5.DropBy
「SDXC」カード類が挿入された時にUSBメモリーと同様に通知ポップアップが表示されるようになりました。6.Hotcorners
「Hotcorners」にコーナーアクションの実行タイミングを調整するオプションが追加されました。特にタッチパッド操作時に意図せずコーナーアクションを実行してしまう環境で役立つでしょう。
7.GNOME Softwareからインストール可能に
以下のミニアプリが「GNOME Software」からインストールできるようになりました。- Budgie Previews
- Budgie Quickchar
- Budgie Window Shuffler
8.アプリケーションメニューのカテゴリーの間隔
アプリケーションメニューのカテゴリーの間隔がデフォルトで6ピクセルに調整されました。これによりカテゴリー間の見た目が改善されました。
この設定はアプレットの設定から変更可能です。
9.Budgie Trash Appletの改善
「Budgie Trash Applet」の機能が改善され、複数のファイルをパネルアイコンにドラッグ&ドロップできるようになりました。ゴミ箱の中にファイルがある時にその旨を示すアイコンが表示されるようになりました。
ゴミ箱の中に100件を超えるファイルがある時に、ゴミ箱フォルダーを開くようになりました。
ファイルのパスに特定の文字が含まれている時に正常にファイルを復元できない不具合が修正されました。
10.キーボードインジケーターアプレット
ダークテーマ利用時、CAPS/NUMロックが有効な時にキーボードインジケーターアプレットが正常に表示されない問題が修正されました。Budgie Desktop
「Budgie Desktop」に関する変更点です。1.Budgie Desktop 10.6
「Ubuntu Budgie 22.04 LTS」ではデスクトップ環境に「Budgie Desktop 10.6」を採用しています。「Budgie Desktop 10.6」をの変更点では以下を参照してください。
2.パネル内のアイコン間隔の調整
パネル内のアイコンの間隔が増やされ、見た目の煩雑さが改善されました。アップグレードした環境でこの調整を反映するには、以下のコマンドを実行してください。
nohup budgie-panel --reset --replace &
3.plank-preferencesがGNOME Softwareに表示されなくなった
「Plank」の各種設定を行う「plank-preferences」が「GNOME Software」に表示されなくなりました。これにより他のデスクトップ環境を利用しているユーザーが誤って「Budige」をインストールする問題を回避できます。
4.GNOME Control Centerをメニューから削除
「GNOME Control Center」がメニューに表示されないようになりました。代わりに「Budgie Control Center」がメニューに表示されるようになり、「Budgie Control Center」から各種設定を行うようになりました。
Raspberry Pi
「Raspberry Pi」に関する変更点です。1.Raspberry Pi向けイメージ
「Raspberry Pi」向け「Ubuntu Budgie 22.04 LTS β版」が利用可能になりました。PC向け「Ubuntu Budgie 22.04 LTS」で取り込まれたアップデートが全て含まれており、Snap版Firefoxやテーマのアップデートが取り込まれています。
2.VNCオプションの削除
「GNOME 42」でVNCの機能が削除されたため、PiアプリからVNCオプションが非表示になりました。今後の対応方針は検討中ですが、現在はPiアプリを通じてRDPオプションの利用を推奨しています。
テーマや壁紙
テーマや壁紙に関する変更点です。1.壁紙コンテスト
「Ubuntu Budgie 22.04 LTS」の壁紙コンテストで選ばれた壁紙が含まれています。壁紙コンテストに関する詳細は、以下を参照してください。
2.Arc Theme
「GTK 4」に対応した「Arc Theme」を「Makeovers」から利用できるようになりました。3.WhiteSurテーマ
最新版の「WhiteSur」のGTKテーマとアイコンテーマを「Makeovers」から利用できるようになりました。これは「Ubuntu Budgie 20.04 LTS/21.10」にもバックポートされています。
4.Pocilloテーマ
「Pocillo」GTKテーマの不具合が修正されました。また「Pocillo」アイコンテーマでは、アップストリームの「tela-icon」及び「qogir」からアイコンリソースが取り込まれています。
5.QogirBudgie GTKテーマ
「QogirBudgie」GTKテーマがアップストリームからアップデートされました。Budgie Welcome
「Budgie Welcome」に関する変更点です。1.ゲームの紹介ページ
コミュニティー主導で開発しているゲームの紹介ページが追加されました。この取り組みに関する詳細は、以下を参照してください。
2.Microsoft Edgeをインストール可能に
「Microsoft Edge」のインストールに対応しました。3.deb版Braveをインストール可能に
deb版「Brave」のインストールに対応しました。4.Firefox ESRをインストール可能に
「Firefox ESR」のインストールに対応しました。「Firefox ESR」のインストールにはPPAを利用しており、deb版「Firefox ESR」がインストールされます。
その他
その他の変更点です。1.Catfishをインストールから除外
「Catfish」がデフォルトのインストールから除外されました。ファイルの検索は「Nemo」自身から行えます。