Linux kernel 6.8の採用検討
現在開発中の「Ubuntu 24.04 LTS」では、「Linux kernel 6.8」の採用が検討されています。アップストリーム
アップストリームの「Linux kernel」から導入される予定の注目機能です。- Earliest Eligible Virtual Deadline First(EEVDF)CPUスケジューラーの導入
- Intel Shadow Stackのサポート によるセキュリティー強度の向上
- BcacheFS(次世代のCopy on Writeファイルシステム)
- ホスト側でIntel Trust Domain Extensions(TDX)のサポート
- Intel Meteor Lake 内蔵GPUのサポート
- 起動時にIA32エミュレーションの有効・無効切り替えサポート
- KVMで最大4096仮想CPUのサポート
- workqueue向けのRustバインディング
- ネットワークPHYドライバーでRustによる抽象化の導入
- ppc64elでNested KVMのサポート
- 新しいハードウェアのサポート改善
Ubuntu固有
「Ubuntu kernel」で導入される予定の注目機能や変更点です。- objtoolの活用によるRETPOLINE ABIチェックの強化
- フレームポインターが有効になった最新のGCCの活用
- low-latency機能をデフォルトで有効に
- sched_extの導入(BPF extensible scheduler class)
非推奨になった機能や大きな変更点です。
- shiftfsが非推奨に
- アップストリームのOVN/OpenVSwitch/MicroOVNを活用し、Ubuntu FANを非推奨に
- modules-extraパッケージの削除