Ubuntu Touch OTA-4のテスト呼びかけ
2024年1月22日、「Ubuntu Touch OTA-4」のテストが呼び掛けられています。Ubuntu Touch OTA-4のリリース日
「Ubuntu Touch OTA-4」は「Ubuntu 20.04 LTS」ベースの「Ubuntu Touch」の最新アップデートです。テストで特に問題が見つからなければ、2024月1月25日に「Ubuntu Touch OTA-4」がリリースされる予定です。
(日本時間では+1日程度見ておきましょう。)
Ubuntu Touch OTA-4の改善点
「Ubuntu Touch OTA-4」の改善点を以下にピックアップします。システム全体の変更点
システム全体の変更点です。1. ロック時に通知を非表示に
今まで画面ロック時に常に通知が表示されていました。今回画面ロック時に通知を非表示にする設定が追加されました。
通知表示設定は、「システム設定」>「セキュリティーとプライバシー」>「ロックとロック解除」>「ロック時:」に設定が設けられ、「通知コンテンツの非表示」設定から設定を変更できます。
ちなみに画面ロック時に通知を非表示にしても、画面上部のクイック設定から通知内容を見ることができます。
クイック設定に表示される通知内容を他者から見られないようにするには、同じ設定画面にあるクイック設定の許可設定を無効にしてください。
2. ロック画面に充電時間の表示
ロック画面に充電が完了するまでの予測時間が表示されるようになりました。この情報表示を非表示にしたいなら、「システム設定」>「バッテリー」>「ロック画面で充電情報の表示」設定を無効にしてください。
3. テーマの切り替え機能
今までシステムはダークモードに対応していましたが、ダークモードに切り替える設定が提供されておらず、ダークモードに切り替えるにはサードパーティー製のアプリが必要でした。今回「システム設定」の「背景と外観」にダークモードに切り替えるオプションが追加され、ユーザーは簡単にダークモードに切り替えられるようになりました。
現状はダークモードに切り替えても通知などシステムコンポーネントに変更が即座に反映されません。
また設定変更後アプリの再起動が必要になるでしょう。
ただ将来的に切り替えが即座にシステムコンポーネントに反映されるように改善される予定です。
4. ADBによる接続許可
デバイスをADB経由で初めてPCに接続した時に、ロック画面解除時に以下の接続確認画面が表示されるようになりました。この画面で許可しないと、そのPCからADBコマンドを利用できなくなります。
また接続を許可した場合、その接続を許可したPCの情報を記憶するため、次回以降確認画面が表示されることはありません。
5. カスタムバイブレーション設定の修正
アプリが指定するカスタムバイブレーションの設定機能が修正されました。例えば「TELEports」の通知バイブレーションの設定では、長い一度の振動の代わりに、2回短く振動する設定が可能になりました。
6. ダブルタップによるウェイクアップ
ダブルタップでウェイクアップする設定が、デバイスの再起動後にも適切に保持されるようになりました。7. Bluetoothヘッドセットのサポート改善
Bluetoothヘッドセットを利用した通話の安定性が向上しました。8. モバイルデータ通信のサポート改善
モバイルデータ有効時に着信があると、着信によりモバイルデータの接続が中断されます。通話終了後に再びモバイルデータが有効になるように修正されました。
これによりデバイスの電源オン・オフの作業が必要なくなります。
9. カスタム背景画像の削除
以前ユーザーが追加した任意の背景画像を設定から削除できるようになりました。10. エッジジェスチャーの感度調整
「Lomiri」でエッジジェスチャーの感度を調整できるようになりました。スマホケース装着時などエッジ領域を簡単に拡大することもできますし、感度が高すぎて誤操作につながる場合は、その感度を抑えることもできます。
エッジジェスチャーの設定は、「システム設定」の「ジェスチャー」から変更可能です。
ただし現状はダブルタップでスタンバイから復帰するデバイスでのみこれらの設定が表示されます。
11. カメラボタンのサポート改善
物理的なカメラボタンを利用して写真を撮影できるようになりました。アプリの変更点
アプリの変更点です。1. 連絡先と着信音の改善
連絡先アプリでは発信元に応じて着信時に鳴らす着信音を個別に指定できるようになりました。これにより着信音で発信元の分類や区別が容易になりました。
2. Waydroidのカメラサポート改善
「Waydroid」終了時にカメラの問題に遭遇する不具合が緩和されました。ただし現状完全には解決しておらず、今後も修正に向けた作業が行われます。
3. バーコードリーダーアプリの改善
バーコードリーダーアプリでストレージの空き容量がわずかであるとの警告が表示されなくなりました。4. ウェブブラウザーエンジンのアップデート
ウェブブラウザーエンジン「QtWebEngine」が、「QtWebEngine 5.15.16」にアップデートされました。「QtWebEngine 5.15.16」は「QtWebEngine 5.15」シリーズの最新版です。
テストの協力を
前回のリリースである「Ubuntu Touch OTA-3」を上回る品質を提供するため、ユーザーによるテストの協力が必要です。テスト報告に含めて欲しい内容
テスト報告では、以下の内容を含めてください。- テストに使用したデバイス
- テスト結果(問題が修正されているかどうか)
- 修正や変更によりリグレッションが起きていないか(副作用がないか)
テストするには
テストを行うには、「Ubuntu Touch OTA-4 RC版」をインストールする必要があります。- 「System Settings -> Updates」もしくは「OpenStore」の「My Apps」 からすべてのアプリをアップデートする
- 「System Settings -> Updates -> Update Settings -> Release Channel」の画面を表示する
- 「Release Candidate(rc)」を選択する
- 「Updates」画面に戻り、アップデートをインストールする
アップデート完了後デバイスを再起動すれば、「Ubuntu Touch OTA-4 RC版」になります。
すでに「rc」チャンネルを利用している場合は、アップデート後にデバイスを再起動するだけです。
テストに関する質問
テストに関する質問は、以下で受け付けています。OSのバージョンを確認するには
OSのバージョンを確認するには、以下の手順で「OS」画面を開きます。- System Settings -> About -> OS
「 」以降になっていればOKです。
Ubuntu Touchとは
「Ubuntu Touch」は、スマートフォンやタブレットなどモバイルデバイス向けのOSであり、ユーザーのプライバシーと自由を尊重するOSです。UbuntuベースのOS
「Ubuntu Touch」は「Ubuntu」ベースで開発されているOSであり、開発は「UBports」コミュニティーにより行われています。モバイルのUXとデスクトップのUX
外部ディスプレイとキーボード、そしてマウスをモバイルデバイスに接続すれば、UIがデスクトップ向けのUIに変化し、デスクトップとして活用することもできます。つまり1つのモバイルデバイスで、モバイルのUXとデスクトップのUXを利用することができます。
Ubuntu Touchがサポートしているデバイス
「Ubuntu Touch」がサポートしているデバイスや、各デバイスで利用可能な機能及び制限は、以下を参照してください。Ubuntu Touchインストーラー
「Ubuntu Touch」は「UBports Installer」を利用してインストールします。「UBports Installer」は、「Windows」「macOS」「Linux」に対応しています。
「UBports Installer」の使い方は、以下の動画を参考にしてください。