VirtualBoxのカーネルモジュールの手動ビルドが動作しない現象
Ubuntu + VirtualBox 5.0.8の一部の環境で、VirtualBoxのカーネルモジュールの手動ビルドが動作しない現象が報告されています。これはゲストOSで発生する現象ではなく、ホストOSで発生する現象です。
手動ビルドの方法が変更された
VirtualBox 5.0.8では、VirtualBoxのカーネルモジュールの手動ビルドの方法が変更されています。従来では、ホストにVirtualBoxのカーネルモジュールがインストールされていない状況で仮想マシンを起動しようとすると、以下のようにカーネルモジュールのインストールが促されます。
VirtualBox 5.0.8でも同様にカーネルモジュールのインストールが促されますが、以下のようにビルド方法が変更されています。
Kernel driver not installed (rc=-1908)
The VirtualBox Linux kernel driver (vboxdrv) is either not loaded or there is a permission problem with /dev/vboxdrv. Please reinstall the kernel module by executing
'/sbin/vboxconfig'
as root. If it is available in your distribution, you should install the DKMS package first. This package keeps track of Linux kernel changes and recompiles the vboxdrv kernel module if necessary.
where: suplibOsInit what: 3 VERR_VM_DRIVER_NOT_INSTALLED (-1908) - The support driver is not installed. On linux, open returned ENOENT.
The VirtualBox Linux kernel driver (vboxdrv) is either not loaded or there is a permission problem with /dev/vboxdrv. Please reinstall the kernel module by executing
'/sbin/vboxconfig'
as root. If it is available in your distribution, you should install the DKMS package first. This package keeps track of Linux kernel changes and recompiles the vboxdrv kernel module if necessary.
where: suplibOsInit what: 3 VERR_VM_DRIVER_NOT_INSTALLED (-1908) - The support driver is not installed. On linux, open returned ENOENT.
手動ビルドする
画面の案内に従い、手動ビルドしてみます。1.コマンドの実行
「端末」を起動し、以下のコマンドを実行します。
sudo /sbin/vboxconfig
2.コマンドの実行結果
以下のように、何も出力されません。この状態で仮想マシンを起動すると、上記のエラーが表示されます。
従って、カーネルモジュールのビルド及びインストールが行われていない状態です。
一時的な回避策
この現象を回避する方法です。1.コマンドの実行
「端末」を起動し、以下のコマンドを実行します。
sudo /sbin/rcvboxdrv setup
2.コマンドの実行結果
以下のように、カーネルモジュールのビルド及びインストールが行われます。ちなみにこの環境ではDKMSがインストールされており、カーネルモジュールの自動ビルドが行われるはずですが、動作していません。