DRCプラグイン
DRCプラグインは、デジタルルームコレクション(Digital Room Correction、以下DRC)を行うプラグインです。DRCとは、スピーカーの配置位置や部屋の大きさなど、音楽を聴く環境を加味した補正を行うシステムです。
ルーム補正とも呼ばれます。
1.PPAの追加
以下のPPAを追加します。すでにこのPPAを追加している場合は、この手順を飛ばしてください。
- ppa:fossfreedom/rhythmbox-plugins
2.インストール
「Ubuntuソフトウェアセンター」を起動し、「rhythmbox-plugin-drc」で検索します。「インストール」ボタンをクリックします。
3.プラグインの有効化
「Rhythmbox」を再起動して「プラグインの設定」画面を開くと「DRC」プラグインが追加されているので、「DRC」プラグインにチェックを入れます。4.DRCの設定画面を表示する
DRCを利用するには、まず環境に合わせたフィルターを作成する必要があります。このフィルターでどのような補正をかけるのかが決まります。
DRCの設定画面は、「ツール」メニューを開き「DRC」をクリックします。
フィルターを作成するには、設定画面の以下のタブの順番で作業を行います。
- Measure
- Calculate Filter
- Set Filter
1.Measure
まず「Measure」タブで、インパルス応答の音声ファイルを生成します。注意1
サウンドカードを専有するため、他のアプリは全て終了しておいてください。注意2
低周波音から高周波音の音が流れます。(聴力検査の時に使用するような音)
耳を傷めないように注意してください。
注意3
マイク等の音声入力デバイス(サウンドカード)が必要です。これはスピーカーから流れた音(スウィープ音)を録音することでインパルス応答の音声ファイルを生成するためです。
注意4
音声の録音に使用するデバイス(サウンドカード)が、32bit floatの録音に対応している必要があります。32bit floatに対応した録音デバイスがない場合、以下のエラーメッセージが表示されインパルス応答の音声ファイルが生成できません。
Output Device
音声の再生に使用する出力デバイスをメニューから選択します。2Channel Measurement
チェックをオンにすると、左右のスピーカーごとに音声の再生と録音を行います。最終的に録音した音声を1つの音声に合成します。
スピーカーの配置位置が対称的ではない場合、チェックをオンにすると良いでしょう。
チェックをオフにすると、左右のスピーカーまとめて音声の再生と録音を行います。
Input Device
音声の録音に使用する入力デバイスをメニューから選択します。Input Channel
録音時に使用する入力デバイスのチャンネル数を選択します。Input Volume
入力デバイスの音声入力レベルを表示します。(ピークメーター)入力デバイスを選択したら、入力デバイスが反応するかどうかマイクに向かって音声を入力し、「Input Volume」が反応するかどうか確認してください。
Sweep Start Frequency
再生するスイープ音の開始周波数をHzで指定します。Sweep End Frequency
再生するスイープ音の終了周波数をHzで指定します。Sweep Amplitude
振動の振れ幅を指定します。Sweep Durations
スウィープ音を鳴らす時間を指定します。Measurement Iterations
スウィープ音の再生と録音を行う回数を指定します。「Measurement」ボタン
インパルス応答の音声ファイルの生成を開始します。音声ファイルの保存場所について
生成した音声ファイルは、「~/.cache/rhythmbox/DRC/MeasureResults」フォルダーに保存されます。ファイル名に日付が含まれます。