CanonicalがKDEのサポートメンバーになった
「Canonical」が「KDE」のサポートメンバーになりました。サポートメンバーといってもパトロンなので、もっと踏み込んだ金銭面での支援も行われます。
以前「Canonical」は「Kubuntu」を金銭面で支援をしてきました。
しかしビジネス上の理由でその支援は、「Kubuntu 12.04」を最後に打ち切りとなりました。
今回「Kubuntu」が採用しているデスクトップ環境を開発・提供している「KDE」に対し、「Canonical」は支援を決定しました。
簡潔に言えば「Kubuntu」の上流(アップストリーム)に対する支援でしょうか。
従って結果的に「Kubuntu」 を支援するという事にもなります。
KDEとCanonicalのUbuntuは、数年に渡り連携してきた。
本日この連携がさらに拡大し、CanonicalがKDEパトロンファミリーになったことを祝したい。
UbuntuのコミュニティーマネージャーのMichael Hall氏は、この件について以下のように述べています。
当初からCanonicalは、フリーソフトウェアデスクトップに投資を行っている。
我々は、世界中の数百万のデスクトップユーザーに素晴らしいフリーソフトウェアを提供するため、DellやHP、LenovoといったPCメーカーと連携している。
KDEのコーポレートパトロンになるということは、Ubuntuファミリーにとって重要なKDEとKubuntuの支援を、Canonicalが10年に渡り継続的に行うということである。
Canonicalは、KDEで導入される最新技術をUbuntuとKubuntuユーザーに提供し続けるため、KDEコミュニティーと連携して作業を行う。
そしてKDEフレームワークを拡張し、すべてのLinuxデスクトップでユーザーが簡単にSnapパッケージを利用できるようにしていく。
我々はQtやQtパッケージの仕組みから、知識や経験そしてコードの共有といった利点を得ることができる。
またQMLの発展を推し進め、KDEの発展と共にUnityやUbuntuのアプリケーションへの適合も向上させることができる。
今まで「Ubuntu」向けソフトウェアというと、「GTK+」フレームワークを利用したアプリケーションがほとんどでした。
「Ubuntu Touch」や「Snap」が登場し、「Qt」や「QML」など「KDE」で採用されているフレームワークを利用したアプリケーションが増加しています。
今後登場予定の「Unity 8」も「Qt」や「QML」を利用しています。
こういった背景もあり、「Canonical」は積極的な支援を決定したのかもしれませんね。