Build 14915の変更点
2016年8月31日にリリースされたBuild 14915の「WSL」に関する変更点です。UNIXソケットのサポートが改善されています。
リリースノート
変更点の詳細は、リリースノートを参照してください。機能の追加や改善
Build 14915で行われた機能の追加や改善です。1.ソケットのサポート改善
UNIXソケットのサポートが改善され、以下の対応が行われました。- PF_LOCALデータグラムソケットのサポート
- SO_REUSEADDRのサポート
- SO_BROADCASTのサポート
- SOCK_SEQPACKETのサポート
- データグラムソケットのsend、recv、shutdown対応
この件に関連する不具合報告は、以下を参考にしてください。
- weechat: Out of memory when connecting to a server
- Gocode: panic: listen unix /tmp/gocode-daemon: setsockopt: invalid argument
- `shutdown` socket system call is unimplemented
- half close on AF_UNIX
2.ターミナルステート
ターミナルステートのサスペンドとリジュームに対応しました。3.TIOCPKT ioctlのサポート
screenをブロックしないようにするため、TIOCPKT ioctlをサポートしました。この件に関連する不具合報告は、以下を参考にしてください。
既知の問題
既知の問題として、ファンクションキーが機能しません。4.再開可能なシステムコールの改善
再開可能なシステムコールにおいて、以下の機能を利用可能できるようになりました。- futex
- poll
- clock_nanosleep
5.マウントのサポート改善
bindマウントがサポートされました。また「unshare」がマウント名前空間をサポートしました。
既知の問題
「unshare(CLONE_NEWNS)」で新しいマウント名前空間を作成する際、現在のワーキングディレクトリーは古い名前空間を指したままになります。不具合の修正
Build 14915で行われた不具合の修正です。リリースノートに記述されていない不具合の修正も行われています。
1.mmapシステムコールの不具合修正
mmapシステムコールを呼び出す際、特定のパラメーターでWindowsごとクラッシュしていた問題が修正されました。不具合報告は、以下を参考にしてください。
2.TimerFdの修正
解放済みのReaderReadyメンバーにLxpTimerFdWorkerRoutineがアクセスする問題が修正されました。Ubuntu on WindowsのFAQの更新
Build 14915までに行われた「Ubuntu on Windows」のFAQの更新を反映しました。「Ubuntu on Windows」のFAQは、以下を参考にしてください。
追記部分
FAQの追記部分は、以下の通りです。[Windowsをアップグレードした後bash.exeを起動すると、Error: 0x80040154になるんだけど?]
Windowsがアップデート処理を行っている間、WSLの機能が無効になる場合がある。
もしこのエラーに遭遇したら、「Windowsの機能の有効化または無効化」から再度「WSL」を有効にする必要がある。
「WSL」のインストールと同じ作業だ。