Windows ServerでLinuxがインストール可能に
以前紹介したように、「Windows Server」で「WSL」がサポートされ「Linux」がインストールできるようになります。「Windows Server 2016 Insider Preview build 16215」以降を利用しているユーザーは、一足先に「WSL」をインストールし、「Linux」を利用できるようになりました。
「WSL」を利用することで開発者は、「Windows Server」上で「Linux」を利用でき、お気に入りのLinuxのツールやアプリ、スクリプトを実行できます。
と同時に、Windowsのツール群も並行して利用できます。
ただし「WSL」及び「WSL」上で動作する「Linux」は、開発者がローカル環境で作業するために提供されるものであり、ホスティングサービスなどサーバーそのものの用途として提供されるものではありません。
1.Windows Server 2016 Insider Preview
「Windows Server 2016 Insider Preview」を利用するには、以下のいずれかの「Windows Insider Program」に参加している必要があります。「Windows Server 2016 Insider Preview」のディスクイメージは、以下からダウンロードできます。
2.Windows Server 2016 Insider Previewのアクティベーションについて
「Windows Server 2016 Insider Preview」インストール時にプロダクトキーの入力が求められます。以下のいずれかのプロダクトキーを入力し、アクティベーションを行います。
種類 | プロダクトキー |
---|---|
Server Datacenter Core | B69WH-PRNHK-BXVK3-P9XF7-XD84W |
Server Standard Core | V6N4W-86M3X-J77X3-JF6XW-D9PRV |
3.ビルド番号を調べるには
OSのビルド番号を調べるには、「PowerShell」を起動し、以下のコマンドを実行します。
systeminfo | Select-String "^OS Name","^OS Version"
PowerShellを起動するには
「PowerShell」を起動するには、以下のコマンドを実行してください。
powershell
1.WSLをインストールする
「Ubuntu(Linux)」をインストールする前に、まず「WSL」をインストールする必要があります。1-1.WSLのインストール
「PowerShell」を起動し、以下のコマンドを実行します。
Enable-WindowsOptionalFeature -Online -FeatureName Microsoft-Windows-Subsystem-Linux
インストールが完了すると上記のように再起動を促されるので、「エンター」キーを押してPCを再起動します。
補足
現在「WSL」がインストールされているかどうか調べるには、「PowerShell」で以下のコマンドを実行します。
Get-WindowsOptionalFeature -Online -FeatureName Microsoft-Windows-Subsystem-Linux
2.Ubuntuをインストールする
次に「Ubuntu」をインストールします。「Windows Server」では、直接以下のアーカイブをダウンロードして展開します。
ここでは「Ubuntu」をインストールするので、「Ubuntu」のアーカイブをダウンロードします。
2-1.Ubuntuのダウンロード
「PowerShell」で以下のコマンドを実行し、「Ubuntu」のアーカイブをダウンロードします。
Invoke-WebRequest -Uri https://aka.ms/wsl-ubuntu-1604 -OutFile ~/Ubuntu.zip -UseBasicParsing
ダウンロードが完了するまで待ちます。
2-2.アーカイブの展開
以下のコマンドを実行し、ダウンロードしたアーカイブを展開します。
Expand-Archive ~/Ubuntu.zip ~/Ubuntu
注意
アーカイブの展開先は、必ずシステムドライブ上のディレクトリーを指定してください。2-3.実行ファイルの確認
展開したディレクトリー内を見ると、以下のようにLinuxディストリビューションの実行ファイルが見つかります。2-4.Ubuntuの起動
「ubuntu.exe」を実行し、「Ubuntu」を起動します。Error: 0x8007007eが表示された時は
「Error: 0x8007007e」が表示された時は、「WSL」がインストールされていません。上記の手順を参考に、「WSL」をインストールして下さい。
2-5.ユーザーアカウントの作成
初めて「Ubuntu」を起動すると、「Ubuntu」のユーザーアカウントの作成が行われます。「Enter new UNIX username:」と表示されるので、「Ubuntu」で使用するユーザー名を入力します。
補足
必ずしもWindowsのユーザー名と一致している必要はありません。ユーザー名は英数字と一部の記号のみ利用可能です。
ユーザー名を入力したら「エンター」キーを押します。
2-6.パスワードの入力
「2-5.」で指定したユーザーのパスワードを入力します。パスワードを入力したら「エンター」キーを押します。
注意
入力したパスワードは表示されません。キーを押しても何も変化がないように見えますが、実際はちゃんと入力されているので注意してください。
2-7.パスワードの入力
確認のため「2-6.」で入力したパスワードと同じパスワードを入力します。パスワードを入力したら「エンター」キーを押します。
2-8.セットアップ完了
以上でセットアップ完了です。以下のように「Ubuntu」を利用できます。
次回以降は、「ubuntu.exe」を起動すれば、すぐに「Ubuntu」を利用できる状態になります。