Lubuntuニュースレター
「Lubuntu」開発チームは、ニュースレターで開発状況や取り組みを紹介しています。今回はその第一回です。
Lubuntu 18.04
「Lubuntu 18.04」に関する内容です。Lubuntu 18.04 最終βと既知の問題
「Lubuntu 18.04 最終β」が今週末にリリースされる予定です。さて現時点では、以下の2つの既知の問題が見つかっています。
Lubuntuのインストールでエラーが発生する
ブートメニューから「Install Lubuntu」を選択し、デスクトップを経由しないでインストーラーを起動した場合、「Lubuntu」のインストールでエラーが発生します。ブートメニューから「Try Lubuntu」を選択し、デスクトップ経由でインストーラーを起動すればこの問題を回避できます。
暗号化LVMのインストールに失敗する不具合
「Lubuntu」ではライブイメージで「zram」のサポートが有効になっており、暗号化LVMのインストールに失敗します。事前にすべての「zram」のパーティションをアンマウントすれば、この問題を回避できます。
これらの問題は最終リリース前に修正される予定です。
Lubuntu 18.04のサポート期間
「Lubuntu 18.04」はLTS版としてリリースされ、3年間のサポート期間が提供されます。Lubuntu 18.04のリリーススケジュール
「Lubuntu 18.04」のリリーススケジュールは「Ubuntu 18.04」のリリーススケジュールに従い、2018年4月5日に「Lubuntu 18.04 最終β」がリリースされます。そしてその2週間後に「Lubuntu 18.04 RC版」がリリースされ、2018年4月26日に「Lubuntu 18.04」がリリースされます。
「Lubuntu 18.04」はデスクトップ環境に引き続き「LXDE」を採用し、デフォルトで搭載されるアプリケーション群は、「Lubuntu 17.10」と同じです。
Lubuntu Next
「Lubuntu Next」は、デスクトップ環境に「LXQt」を採用した次期「Lubuntu」です。「Lubuntu Next」は現在開発中であり、正式リリースはまだ行われていません。
デイリービルド(20180401)のディスクイメージでは、まだいくつかのデフォルト設定が行われていませんが、それなりに利用できる出来になりました。
また利用するウィンドウマネージャーを選択する画面が表示されていましたが、ウィンドウマネージャーの選択を行う必要がなくなりました。
SDDMの不具合修正
「SDDM」はディスプレイマネージャーです。「SDDM 0.17」で修正が落とされるリグレッションがありましたが、再度修正が行われました。
Featherpadのアップデート
テキストエディターの「Featherpad」がアップデートされ、「18.04」向けにアップロードされました。Arcテーマの採用
「LXQt」及び「Openbox」のテーマに「Arc」テーマを採用しました。デフォルトのアプリケーション
「Lubuntu Next」で採用するデフォルトのアプリケーションが決定され、それらのアプリケーションのデフォルト設定を「Lubuntu Next」のポリシーに合わせる作業が行われています。インストーラーにCalamaresを採用予定
開発チームは「Kubuntu」や「KDE Neon」のメンバーと連携し、「Lubuntu Next」のデフォルトのインストーラーに「Calamares」を採用する予定です。現在インストーラーの移行作業が行われています。
インストーラーの切り替えは「18.10」を目標に行われており、「Kubuntu」でも同様に「18.10」で「Calamares」に切り替わる予定です。
18.04で安定版はリリースされない
「Lubuntu Next」はまだ開発中であり、「18.04」で安定版のリリースは行われません。また公式のサポートもなく、非公式のサポートに留まります。
加えて3年間のサポート期間も提供されず、サポート対象のパッケージは「Ubuntu」の公式リポジトリーで提供されるパッケージのみが対象であり、その期間は9ヶ月間になります。
その後は「Lubuntu Next 18.10」へアップグレードする必要があります。
「Lubuntu Next」はまだ不具合も多くあり、開発者やテスターに向けた提供となります。
その他
その他の情報です。プロジェクト管理とソースコードのミラー
「Lubuntu」のプロジェクトは、以下で管理されています。また「Lubuntu」の主要なコードを「GitHub」でミラーリングしており、今後リポジトリーの拡充などミラー内容が充実していく予定です。
cdimage.ubuntu.comのCSSアップデート
「Lubuntu」のディスクイメージが配置されている「cdimage.ubuntu.com」のCSSがアップデートされ、デザインが変わりました。またCSSの変更方法を案内する以下のドキュメントが作成されました。
新しいロゴ登場
将来「LXQt」 への移行を見越して、「Lubuntu」のロゴが新しくなりました。ロゴのライセンスは「Lubuntu Admins team」から明示的な許可を受け取らない限り、「CC BY-NC-ND 4.0」で提供されます。
Lubuntuの公式サイトについて
「Lubuntu」の公式サイトは、以下になります。この公式サイト(lubuntu.me)は「Lubuntu」の開発メンバーにより2016年に立ち上げられたサイトであり、「Canonical」も「lubuntu.me」が「Lubuntu」の公式サイトであると認めています。
それよりも以前は元々別の「Lubuntu」の開発メンバーが立ち上げた「lubuntu.net」が公式サイトになっていました。
しかし紆余曲折を経て、現在は「lubuntu.me」が公式サイトになっています。