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Ubuntu 18.04 その84 - Ubuntu 18.04の既知の問題と不具合

Ubuntu 18.04の既知の問題と不具合

「Ubuntu 18.04」の既知の問題と不具合を紹介します。


「Ubuntu 18.04 LTS」のリリースノートは、以下を参照してください。

  • ReleaseNotes

1.ユーザーがリモートでログインしている時に、PCがサスペンドする

デフォルトでは、バッテリーで動作しているPCで20分間何も操作が行われないと、自動的にPCがサスペンドします。

ユーザーがリモートでログインしている時にもこの機能が動作するため、PCがファイル共有などサービスを提供し、リモートで他のユーザーがそれらのサービスを利用している状況でも、自動サスペンドが動作します。

  • auto-suspend can't be disabled when GDM is active

PCがサスペンドするため、そのPCが提供しているサービスが利用できなくなります。

2.GreeterでBluetoothオーディオデバイスが動作しない

「Greeter」でBluetoothオーディオデバイスが利用できません。
この問題は、ログイン画面でスクリーンリーダーなどのアクセシビリティーを利用しているユーザーが影響を受けます。
ログイン後はBluetoothオーディオデバイスを利用できます。

3.Waylandで一部のアプリが動作しない

「Wayland」利用時、管理者権限が必要な処理を行うアプリの中で、「PolicyKit」に対応していないアプリは動作しません。
例えば「Synaptic」や「GParted」が該当します。

またスクリーンショットやスクリーンキャストアプリ、及びすべてのリモートデスクトップサーバーアプリは現状動作しません。

これらのアプリを利用するには、「Wayland」ではなく「Xorg」を利用してください。
ログイン画面で「on Wayland」が付いていないセッションを選択してからログインすれば、「Xorg」でログインできます。


4.ライブセッション終了時に処理が止まる

ライブセッション(ライブメディアから起動したUbuntu)を終了する時、「A start job is running for」メッセージが表示されたまま処理が進まない現象が発生する可能性があります。

  • A live session can't be shut down due to "[ *** ] (2 of 2) A start job is running for ... (22s / no limit)"

この状況になったら、PCの電源をオフにするか、PCのリセットボタンでPCを再起動してください。

5.Ubuntu dock/appindicators拡張がオフで表示される

「GNOME Tweaks」など「GNOME Shell拡張」を操作するアプリでは、「Ubuntu dock」と「Ubuntu appindicators」が有効であるにも関わらず「オフ」になっています。


  • Mode extensions appear off by default

これらの「GNOME Shell拡張」はシステムが提供しているものであり、常に有効になっています。
またこれらの「GNOME Shell拡張」をオフにすることはできません。

6.Trackerを有効にするには

「Tracker」はデフォルトでインストールされていません。
「Tracker」を有効にするには「Tracker」をインストールした後、「Tracker」サービスを起動するために一旦ログアウトしてログインし直す必要があります。

  • tracker doesn't automatically start when installed until after log out and log in

7.NVIDIA GPU搭載機で外部モニターに接続すると起動しない

「GTX970」など「NVIDIA GPU」を搭載したPCで、「DisplayPort」経由で外部モニターに接続していると、システムの起動に失敗する可能性があります。

  • Ubuntu Desktop ISO fails to boot with nouveau on a displayport

8.外部モニターにログイン画面が表示されない

ノートPCに外部モニターを接続しPCを起動すると、ログイン画面がノートPC側のモニターにのみ表示され、外部モニターに表示されません。

  • no login screen when booting with an external monitor attached

ノートPC側のモニターがオフの場合でも、ログイン画面は外部モニターに表示されません。

9.UEFIインストール時に表示される警告ダイアログが反応しない

「UEFI」環境で「Ubuntu」をインストールする際、自分でパーティション構成を決めインストールする時に、EFIシステムパーティションがない状態でインストールを続行しようとすると、警告ダイアログが表示されます。

このダイアログにはインストールを続行するかどうかを決めるボタンが配置されていますが、ダイアログがユーザーからの入力を受け付けないため、これ以上作業を続行できなくなります。

  • "Force UEFI installation" dialog has non-working Go Back/Continue buttons

パーティション構成決める時に必ずEFIシステムパーティションを作成してから、インストール作業を行ってください。
いずれにせよEFIシステムパーティションがないと「grub-installer」に失敗するので、「Ubuntu」を起動できなくなります。

10.LVM環境でディスク全体を使用したインストールが失敗する

すでに「LVM」がインストールされている環境で「ディスクを削除してUbuntuをインストール」を選んで「Ubuntu」をインストールすると、インストーラーが誤った起動デバイスに「grub」をインストールするため、インストールに失敗します。


  • grub-install /dev/dm-0 fails for "Erase entire disk" install type

このような環境では「それ以外」を選択し、自分でパーティション構成の設定及び「ブートローダーをインストールするデバイス」で正しいデバイスを選択し、インストールを行ってください。


11.Nautilusは3.26に留まる

「Ubuntu 18.04」では多くの「GNOME」アプリが「3.28」にアップデートされていますが、「Nautilus」は「3.26」に留められています。
これは「Nautilus 3.28」にしてしまうと、デスクトップにアイコンを配置できなくなるためです。

  • Welcome To The (Ubuntu) Bionic Age: Nautilus, a LTS and desktop icons

12.オフラインアップグレードの非サポート

オフラインアップグレードとは、「Ubuntu」のインストーラー(Ubiquity)から「Ubuntu」をアップグレードする方法です。
「apt-clone」の不具合により、安全なオフラインアップグレードをサポートできなくなったため、オフラインアップグレードはサポートされません。

  • UIFE - remove ubiquity upgrade option

13.ulimitの設定によりアプリがクラッシュする

一部のアプリ(特にwebkit2gtkを利用したアプリ)で「ulimit」の設定を行うと、セグメンテーション違反により、アプリがクラッシュします。
この場合「ulimit」の設定を無効にしてください。

  • Add news item about the Gigacage feature 

14.ログイン画面のフリーズ

ログイン時にユーザーのパスワードを間違えて入力すると、ログイン画面がフリーズすることがあります。


  • [regression] Password accepted but login fails (blank purple screen and mouse pointer only)

この現象が発生したら、キャンセルをクリックしてログインするユーザーをクリックしてください。

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