Xfce 4.16の開発フェーズ始まる
「Xfce 4.16」の開発フェーズが始まりました。「Xfce 4.16」の開発方針を紹介します。
ロードマップ
前回のリリースと異なり今回は、スケジュールに沿った開発が行われます。「Xfce 4.16」のロードマップは、以下を参照してください。
GTK2のサポート削除
「Xfce 4.16」では「GTK2」のサポートが削除される予定です。これにより「libxfce4ui」に依存する古いパネルプラグインやGTK2アプリケーションが影響を受けます。
libgtopへの依存
「libgtop」の依存が追加される予定です。「libgtop」はシステム情報を表示する時に利用されます。
これによりシステム情報を表示するパネルプラグインの実装の標準化が期待されます。
UIの変更
UIに関する方針です。1.一貫性の改善
「Xfce 4.14」で行われた「GTK2」から「GTK3」への移植は、「GTK2」と「GTK3」でデスクトップ環境の見た目が変わらないように作業が行われました。「Xfce 4.16」では、移植を通じて一貫性が失われた要素の見た目や、ツールバーやインラインツールバーなど元々一貫性がない要素の見た目が改善される予定です。
2.CSDとヘッダーバー
例えばすべての設定ダイアログで使用される「XfceTitledDialog」を「HeaderBar」で置き換えるなど、「CSD」が理に適っているウィンドウでは「CSD」の導入が検討されます。しかし「Xfce 4.16」では、「Thunar」など複雑なアプリを「HeaderBar」で置き換えデザインし直す計画はありません。
ただし使い勝手や見た目の一貫性を確保するため、「Xfce」アプリケーションは徐々に「CSD」へ移行する予定です。
この変更を通じダークモードでのアプリの見た目が良くなります。
Thunar
「Thunar」はファイルマネージャーです。「Thunar」に大きな変更は予定されていませんが、UXを改良する多数の小さな改善が行われる予定です。
例えばプラグイン向けのAPIの拡張、デフォルトでインストールするThunarアクションの追加、ディレクトリーごとのビュー設定の保存です。
パネル
パネルに関する方針です。1.ダークモードの追加
パネルにダークモードが追加されます。2.スライドアウトアニメーション
パネルを自動的に隠すモードでは、スライドアウトアニメーションが追加されます。パネルがどこに行ったのかをより直感的に把握できます。
3.デスクトップアクション
ランチャープラグインでは、ランチャーアイテムを右クリックした時にデスクトップアクションを表示できるようになります。設定
設定に関する方針です。1.スケーリング可能なミラーリング
スケーリング可能なディスプレイのミラーリングがサポートされ、すべてのディスプレイで利用したい解像度を利用できない時に役立ちます。2.colordに直接アクセス
「xiccd」の利用を止めるため、「colord」に直接アクセスするデーモンが提供される可能性があります。3.電力管理
電力管理に「Night light」が追加される可能性があります。「Night light」は時間に応じてディスプレイの輝度を調整する仕組みです。
またバッテリーの統計を表示する機能の追加も検討されています。