nanoの設定ファイル
設定ファイルにあらかじめnanoの動作設定を記述しておくことにより、毎回わざわざオプションの指定や動作変更のキーを押す必要がなくなります。
nanoの設定ファイルには他のアプリと同じように2種類あります。
ユーザーに依存しない設定ファイル
「/etc/nanorc」がユーザーに依存しない設定ファイルになります。各ユーザーに依存した設定ファイル
「~/.nanorc」がユーザーに依存した設定ファイルになります。自動で生成されません。
なくても問題ありません
両方の設定ファイルに同じオプション(設定項目)が記述されていた場合は、
「各ユーザーに依存した設定ファイル」の設定が優先されます。
設定ファイルの内容
nanoインストール時に「/etc/nanorc」もインストールされます。すでにオプションが書かれているので、必要に応じて内容を書き換えればOKです。
「~/.nanorc」は自動で生成されないため、必要であれば自分で作成します。
自分で作成する場合は「/etc/nanorc」をコピーし、
設定する項目のみを残して後は削除すれば良いです。
「#」で始まる行
コメント行を意味します。「#」で始まる行は、無視されます。
nanoは読み込みません。
もしオプションの書かれている行が「#」でコメントアウトされている場合、
nanoはオプションが設定されていないと見なし、
nano内部で設定されているオプションの既定値を使用します。
ただしnano起動時にオプションを指定した場合は、オプションの設定が優先されます。
オプションをセットする
「セット」とは、オプションで指定されている機能を有効にする、という意味です。「set autoindent」と書くと、オートインデントが既定で有効になります。
オプションをアンセットする
「アンセット」とは、オプションで指定されている機能を無効にする、という意味です。「unset autoindent」と書くと、オートインデントが既定で無効になります。
セットしておいたほうが良いオプション
「backup」と「smooth」は指定しておいたほうが良いでしょう。テキストの色付け
nanoの設定ファイルでは、テキストの色付け設定に関する項目があります。テキストの種類に応じて、文字や単語を色付けする機能です。
「## Color setup」行以下で、 テキストの色付けの定義ファイルを読み込んでいます。
「nanorc」ファイルをnanoで開くと、設定ファイルの以下の定義ファイルが適用されます。
## Nanorc files
include "/usr/share/nano/nanorc.nanorc"
他にもいくつか標準で定義ファイルが用意されています。
定義ファイルの作り方は、設定ファイル内にコメントとして書かれています。
もし自分で定義ファイルを作成したい場合は、それらを参考にするとよいでしょう。
設定ファイルのヘルプ
「man nanorc」で設定ファイルのヘルプが表示されます。詳細を知りたい時は、このヘルプを参考にするとよいでしょう。