Ubuntu GNOME 16.10の変更点と既知の問題
「Ubuntu GNOME 16.10」のリリースノートから、「Ubuntu GNOME 16.10」の変更点と既知の問題を紹介します。1.サポート期間は9ヶ月
「Ubuntu GNOME 16.10」は通常リリースとなるため、サポート期間は9ヶ月になります。従って2017年7月までサポートが提供されます。
1つ前のバージョンである「Ubuntu GNOME 16.04」はLTSリリースであるため、3年間の長期サポートが提供されます。
長いサポート期間や安定性を重視する人は、「Ubuntu GNOME 16.04」を利用すると良いでしょう。
2.GNOME 3.20採用
デスクトップ環境に「GNOME 3.20」を採用しています。以下のソフトウェアは「GNOME 3.20」のソフトウェアを採用しています。
- GTK+
- gnome-shell
- gnome-control-center
- nautilus
3.多くのアプリはGNOME 3.22のアプリを採用
多くのGNOMEコアアプリケーションは、アップデートされた「GNOME 3.22」のアプリを採用しています。4.キーボードショットカット一覧表示に対応
多くのGNOMEコアアプリケーションは、キーボードショットカット一覧表示に対応しました。アプリケーションメニューを開くと、「キーボードショットカット」の項目が表示されます。
「キーボードショットカット」をクリックすると、以下のようにアプリで利用可能なキーボードショットカットの一覧が表示されます。
5.Nautilus 3.20の採用
デフォルトのファイルマネージャーである「Nautilus」は、「Nautilus 3.20」を採用しています。「Ubuntu GNOME 16.04」からデザインが一部変更されています。
6.ビデオアプリのアップデート
動画再生アプリである「ビデオ」が「3.22」にアップデートされ、再生スピードの変更ができるようになりました。7.ブックアプリのアップデート
電子書籍リーダーである「ブック」が「3.22」にアップデートされ、「EPUB」や「DjVu」フォーマットに対応しました。8.マップアプリのアップデート
地図アプリである「マップが「3.22」にアップデートされ、「OpenStreetMap」アカウントとの連携に対応しました。9.ディスク使用量アナライザーのアップデート
「ディスク使用量アナライザー」が「3.22」にアップデートされ、フロントページが改善されました。10.Empathyがデフォルトでインストールされなくなった
インスタントメッセンジャーアプリである「Empathy」がデフォルトでインストールされなくなりました。必要ならユーザーは後から「Empathy」をインストールすることができます。
11.文字アプリのインストール
デフォルトで「文字」アプリがインストールされるようになりました。以前のバージョンの「文字マップ」はインストールされなくなりましたが、必要なら後から「文字マップ(gucharmap)」をインストールすることができます。
12.初期セットアップの導入
ユーザーが初めてログインした時に、キーボードレイアウトやオンラインアカウントの初期設定を行う初期セットアップが導入されました。いわゆる「ようこそ画面」ですね。
13.LibreOffice 5.2の採用
オフィススイートである「LibreOffice」は、「LibreOffice 5.2.2.2」が採用されています。またデフォルトで「GTK+3」を利用した実装が使用されます。
14.webkitgtkバージョン1はインストールされなくなった
古い実装である「webkitgtk バージョン1」はデフォルトでインストールされなくなりました。代わりによりセキュアな「webkit2gtk」が使用されます。
15.Qtライブラリーが含まれなくなった
デフォルトでQtライブラリーが含まれなくなりました。しかし将来のリリースでは、より良いQtアプリのサポートのために、この方針は変更されるかもしれません。
16.壁紙コンテストの壁紙が含まれる
壁紙コンテストで選ばれた壁紙が含まれています。17.Waylandの試験的なサポート
試験的ですが、Waylandセッションが利用可能になりました。オープンソースのGPUドライバーを使用しており「Wayland」に対応しているなら、Waylandセッションが利用できます。
18.その他の変更点
「Linux Kernel」などデスクトップに影響しないソフトウェアの変更点は、「Ubuntu」と同じです。Waylandセッションでログインするには
Waylandセッションでログインする方法です。1.セッションの選択
ログイン画面でギアアイコンをクリックし、セッションの選択メニューを表示します。「GNOME on Wayland」をクリックし、ログインします。
2.確認
「設定」の「詳細」を表示し、左側の項目一覧から「概要」をクリックします。グラフィックに「Wayland」と表示されています。
既知の問題
既知の問題です。1.言語の追加が動作しない
「地域と言語」から言語を追加しようとしても、言語の追加が行われません。2.キーボードレイアウト選択後に再ログインを要求
「初期セットアップ」画面でキーボードレイアウト選択後に再ログインを要求します。代わりにインジケーターからキーボードレイアウトを変更すると良いでしょう。
3.初期セットアップから言語を選択できない
「初期セットアップ」に言語を選択する機能は含まれていません。4.nVidiaのプロプライエタリードライバーをインストールした環境で起動に失敗する
環境によっては、nVidiaのプロプライエタリードライバーをインストールすると「Ubuntu GNOME」起動に失敗する現象が発生します。- Ubuntu GNOME boots to black screen when using proprietary Nvidia drivers on a laptop with Optimus
- Computer never gets to the GDM3 login screen when nvidia- is installed