Build 14942の変更点
2016年10月7日にリリースされた「Build 14942」の「WSL」に関する変更点です。リリースノート
変更点の詳細は、リリースノートを参照してください。機能の追加や改善
「Build 14942」で行われた機能の追加や改善です。リリースノートに記述されていない機能の改善も行われています。
1.inotifyの改善
「DrvFs(Windowsのボリュームのこと)」上でWindowsアプリから行われたファイルシステムの変更を、「inotify」で検出できるようになりました。補足
前回のリリースでも同じ記述がありましたが、実際には前回のリリースでこの改善は取り込まれておらず、今回のリリースでこの改善が取り込まれています。2.ソケットオプションの実装
以下のソケットオプションが実装されました。- TCP_KEEPIDLE
- TCP_KEEPINTVL
- SO_DONTROUTE
これにより改善する問題は、以下を参照してください。
3.pivot_rootシステムコールの実装
「pivot_root」システムコールが実装されました。不具合の修正
「Build 14942」で行われた不具合の修正です。リリースノートに記述されていない不具合の修正も行われています。
1.バグチェック
SSHをブロックしていた「ATTEMPTED EXECUTE OF NOEXECUTE MEMORY」ネットワークラッシュを含む多くのバグチェックに取り組みました。Linux Test Projectのテスト結果
「Linux Test Project(LTP)」は、「Linux Kernel」やカーネルに関連した機能の信頼性、頑健性、安定性のテストを行うテストスイートを開発しているプロジェクトです。「WSL」は「Linux Kernel」相当の機能を提供するソフトウェアであり、「Linux Test Project」で「WSL」のテストを行った結果が公開されています。
- テストに合格した項目数:665(前回:664)
- テストに失敗した項目数:263(前回:264)
テスト結果
「LTP」のテスト結果は、以下で参照できます。システムコール
「Build 14942」で行われたシステムコールに関する変更です。以下のシステムコールが新たにサポートされました。
- pivot_root
すべてのパラメーターとの組み合わせが現時点でサポートされているとは限りません。
「WSL」がサポートしているSyscallの一覧は、以下を参考にしてください。