Linux Mint 20.2の新機能と変更点
リリースノートから「Linux Mint 20.2」の新機能と変更点を紹介します。リリース情報
各エディションの新機能と変更点の詳細は、以下を参照してください。- Cinnamon Edition:New features in Linux Mint 20.2 Cinnamon
- MATE Edition:New features in Linux Mint 20.2 MATE
- Xfce Edition:New features in Linux Mint 20.2 Xfce
各エディションのリリースノートは、以下を参照してください。
- Cinnamon Edition:Release Notes for Linux Mint 20.2 Cinnamon
- MATE Edition:Release Notes for Linux Mint 20.2 MATE
- Xfce Edition:Release Notes for Linux Mint 20.2 Xfce
サポート期間
「Linux Mint 20.2」はLTSリリースであり、2025年までサポートされます。また「Linux Mint 20.2」は、「Ubuntu 20.04 LTS」がベースになっています。
Linux Mint 20.2 Cinnamon Edition固有の新機能と変更点について
ここでは「Linux Mint 20.2」全般の新機能と変更点を紹介します。「Linux Mint 20.2 Cinnamon Edition」固有の新機能と変更点は、以下を参照してください。
デスクトップ環境
「Cinnamon Edition」ではデスクトップ環境に「Cinnamon 5.0」を採用しています。「MATE Edition」ではデスクトップ環境に「MATE 1.24」を採用しています。
「Xfce Edition」ではデスクトップ環境に「Xfce 4.16」を採用しています。
アップデートマネージャー
「アップデートマネージャー」はソフトウェアのアップデートを管理するアプリケーションです。アップデート通知の改善
今まではソフトウェアのアップデートがある時にシステムトレイにオレンジ色のドットが描かれた「アップデートマネージャー」のアイコンを表示していました。しかしユーザーが長らくアップデートに気づかない可能性がありました。
そこで「アップデートマネージャー」は、各アップデートが利用可能になって何日経過したのか、それぞれのアップデートが利用可能になった後PCの電源をオンにして何日が経過したのかを記録し、必要に応じてユーザーに通知を表示するようになりました。
通知を表示するタイミングはユーザーのワークフローを妨げないように表示頻度や条件が調整されています。
またこの通知頻度はユーザーがカスタマイズ可能です。
Flatpakの自動アップデートに対応
「アップデートマネージャー」は「Flatpak」の自動アップデートに対応しました。従来は「自動開始させるアプリケーション」から自動アップデートを実施していました。
自動アップデートが有効な場合、使用されていない「Flatpak」のランタイムが自動的に削除されるようになりました。
自動アップデートの抑制
自動アップデートを実行する前にPCの電源状態をチェックし、PCがバッテリーで動作している場合自動アップデートを実行しません。Bulky
「Bulky」はファイル名を一括で変更するアプリです。「Cinnamon」及び「MATE」でデフォルトでインストールされるようになりました。
「Bulky」を起動しファイル名を変更したいファイル群を選択するか、ファイルマネージャー上でファイル名を変更したいファイル群を選択し、右クリックで表示されるコンテキストメニューから「Rename...」を選択すれば「Bulky」が起動し、ファイル名を一括して変更できます。
Sticky
「Sticky」は付箋アプリです。従来の「GNote」を置き換え、「Sticky Notes」がデフォルトの付箋アプリになりました。
「Sticky」は「GNote」と同様に「GTK3」で開発されており、「HiDPI」をサポートしデスクトップ環境と綺麗に統合された使い勝手を提供しています。
各付箋は異なる色を設定したりテキストのフォーマットを設定することができます。
また付箋をバックアップする機能や「GNote」から付箋を取り込む機能も提供しています。
アイコントレイからもアクセス可能
同様にデスクトップに付箋を配置するだけでなく、アイコントレイから付箋の管理や操作が可能です。Warpinator
「Warpinator」はローカルネットワーク上でファイルを転送(共有)するためのアプリです。Android向けWarpinator
「Android」向けの「Warpinator」が開発され、PC間だけでなくスマホやタブレットでもファイルを転送できるようになりました。「Android」向けの「Warpinator」は、以下からダウンロード可能です。
ネットワークインターフェースの選択が可能に
ファイルの転送に使用するネットワークインターフェースを選択できるようになりました。無線LANと有線LANを併用している環境でファイルの転送に使用したいネットワークインターフェースを指定できます。
ファイルの圧縮に対応
ファイルを圧縮して転送する機能に対応しました。このオプションが双方の環境で有効になっている場合、ファイルの転送が最大3倍早くなります。
プリンターとスキャナー
プリンターとスキャナーに関する変更点です。HP製プリンターとスキャナーのサポート改善
「HPLIP」が「HPLIP 3.21.2」にアップデートされ、最新のHP製プリンターとスキャナーのサポートが改善されました。最新版のipp-usbとsane-airscanの採用
最新版の「ipp-usb」と「sane-airscan」がバックポートされ、「Linux Mint 20.2」のリポジトリーからこれらのソフトウェアが提供されるようになりました。もしプリンターやスキャナーが既存のドライバーで動作しない場合は、これらのソフトウェアを試してみてください。
XAppsの改善
イメージビューアが「.svgz」に対応し、スライドショーモードではスライドショーの一時停止と再開をスペースキーで制御できるようになりました。PDFファイルのアノテーションがテキストの下に表示されるようになり、ドキュメントをスペースキーで下にスクロールできるようになりました。
テキストエディターでは、様々な空白に対応した新しい強調表示オプションが追加されました。
その他
その他の変更点です。NVIDIA Primeアプレット
「NVIDIA Primeアプレット」は「iGPU(内蔵GPU)」と「dGPU(外付けGPU)」を切り替えるアプレットです。「NVIDIA Primeアプレット」が「Intel」の「iGPU」だけでなく「AMD」の「iGPU」にも対応しました。